現在のフランス・バロック音楽の最高の解釈者と知られるエマニュエル・アイムの指揮による代表的宗教作品の壮観な響きで導き出した名演

フランスの指揮者エマニュエル・アイムは、1990年から2002年まで、ヴェルサイユ・バロック音楽センター及びパリ国立高等音楽でオルガンとチェンバロを学びました。古楽界の名匠/ウィリアム・クリスティの招きによって、レザール・フロリサン(フランスを拠点に活動する古楽器オーケストラ及び合唱団)でチェンバロ奏者及びアシスタント。クリストフ・ルセ、ルネ・ヤーコプス、マルク・ミンコフスキーらの通奏低音奏者も務めました。またサイモン・ラトルのアシスタントとしても活躍。
2000年に指揮者として活動するためにレザール・フロリサンを去り、2000年にピリオド楽器アンサンブル＜ル・コンセール・ダストレ＞を設立。指揮者及びチェンバロ奏者として当オーケストラを率い、シャトレ座、シャンゼリゼ劇場、バービカン・センター、リンカーン・センター、アムステルダム・コンセルトヘボウ等世界の名だたる舞台に登場し、高い評価を得ています。指揮者としては、バーミンガム市交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、フランクフルト放送交響楽団等と共演、2008年には、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団へデビューを果たしており、常連ともなっています。その後も、ウィーン・フィル。ニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管弦楽団、ロンドン交響楽団からも客演として迎えられています。
(1/2)
ワーナーミュージック・ジャパン

発売・販売元 提供資料 （2023/06/30）

このアルバムでは、18世紀のフランスの3人の作曲家のラモー、カンプラ、モンドンヴィルの宗教的合唱作品が演奏されています。悲しみから喜びへ、暗闇から光への移行を表現したこのプログラムは、アイム&ル・コンセール・ダストレ、そして素晴しき歌手として認められた若きソリストたちによって、約1年間のコンサートを行い、最終的に2022年秋にヴェルサイユ宮殿内の素晴らしいシャペル・ロワイヤルで録音されました。どの作品も典礼的な厳粛さとオペラ的な情熱が並存されたものです。

フォーラム・オペラでは「深い幸福感とともに立ち現れるコンサートであった。カンプラのレクイエムの解釈は、リュリにインスパイアされた豪華な演劇性において、その詩情と同様に活力によって優れていた...マリー・ペルボーは輝いており、彼女の声は共鳴し充実した音色で、スタイリッシュで俊敏、そのアーティキュレーションにおいて典型的だった。彼女の妙技が最も発揮されたのはモンドンヴィルで、教会ではめったに見られないような花火のような演奏を披露した。サミュエル・ボーデンは、真のフランス・スタイルのオート=コントルで、エレガントで見事なフレージングによる見事な歌唱...もう一人のテノールであるザカリー・ワイルダーは、柔軟な装飾と丸みのある音色で魅了した。バリトンのビクター・シカールは、その振幅とパワーを完璧に表現した。オーケストラは、色彩、バランス、明瞭さ、力強さにおいて完璧を極めた。合唱団は、その柔軟性、正確性、均質性、ダイナミズムとアーティキュレーションにおいて印象的であった」と、評しています。

ここに収録された作品は、1980～1990年代にウィリアム・クリスティやフィリップ・ヘレヴェッヘ、ジョン・エリオット・ガーディナーらによる名盤がありましたが、エマニュエル・アイムの指揮は、最も親密な瞬間、壮大なポリフォニック・パッセージ、ホモフォニック・トゥッティを活気づけるなど、並外れたエネルギーを保ち続けた新しい名盤の誕生といえましょう。
ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ、日本語解説・歌詞訳・帯付き
(2/2)
ワーナーミュージック・ジャパン

発売・販売元 提供資料 （2023/06/30）

The origins of Andre Campras Messe de Requiem are a bit murky, but it was probably written in 1695 as a memorial to the deceased Archbishop of Paris. That would make it one of the earlier French works to show the influence of the high Italian Baroque style. Most of the major Baroque specialist conductors have recorded the work, but this reading by Emmanuelle Haim and Le Concert DAstree is among the strongest. It is a sizable group that does justice to the French court style and fills the Chapelle Royale at Versailles, where it was splendidly recorded during pauses in the renovation of the space. Campras mass shows a variety of influences, from a sober medieval sound based in plainchant to theatrical flavors from France and Italy. It is restrained but not especially dark. The Italian strain grows in the other two works on the album, both motets that are far from frequent in the repertory. Rameaus rather dense but elegantly handled In convertendo Dominus, recounting the liberation of the Israelites from Babylon, makes a nice counterpoint to the Campra, setting the pattern of an emergence from darkness into light for the program as a whole. The pattern is completed by the lovely In exitu Israel of Jean-Joseph Mondonville, also on the theme of the Israelites (crossing the Red Sea this time), which is both virtuosic and joyous. Haims enthusiasm for this repertory is palpable, and the musty, processional feel sometimes heard in performances of French Baroque court music is nowhere in evidence. It may have been surprising to see this rather obscure music show up on classical best-seller lists in the summer of 2023, but the reason is that the music is infectious indeed. ~ James Manheim

Rovi