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日本の子守唄 「ねんねんころり」のふるさとへ

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フォーマット 書籍
発売日 2023年06月27日
国内/輸入 国内
出版社ユニコ舎
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784911042038
ページ数 326
判型 46

構成数 : 1枚

はじめに 子守唄は母親のストレスを癒す「処方箋」なのです

第一譜 北海道・東北地方の子守唄
北海道 子守唄の始まり[アイヌの子守唄]
北海道 なぜか帯広で採譜された季節の色彩を歌う唄[赤い山 青い山]
青森県 白ともっこ(化け物)が定番の脅し唄[津軽の子守唄]
青森県 母親たちの詫びの唄[恐山の子守唄]
岩手県 りよばあちゃん百歳が歌う[沼宮内の子守唄]
岩手県 神様が子守に出張するなんて[二戸の子守唄]
宮城県 慰めと生きる力被災地[気仙沼の子守唄]
秋田県 なまはげは実はおっかさんの顔[雪国の女の子守唄]
秋田県 なぞなぞかけて……[婿取り嫁取りの子守唄]
山形県 脅しにもユーモアが[白鷹地方の子守唄]
福島県 いわきの漁師たちが歌う[小名浜の子守唄]

第二譜 関東地方の子守唄
茨城県 浮気封じか慰めか、茨城で大流行[かっこんかっこんの唄]
栃木県 近代産業の光と影[足尾銅山 松木の子守唄]
群馬県 封建時代に「嬢や」と歌った かかあ天下[群馬の子守唄]
千葉県 海女小屋で苦楽を共にした母たちの絆[房総の子どもの子守唄]
東京都 江戸文化がはぐくみ全国へ流布 最初の流行歌[江戸の子守唄]
神奈川県 居留地の洒落っ気と明るさ 牛乳と哺乳瓶に始まる[横浜の子守唄]
神奈川県 沖に浮かぶ小舟に思いをはせて[逗子小坪の子守唄]

第三譜 中部地方の子守唄
長野県 子守学校まで開校した教育県[信州伊那谷の子守唄]
新潟県 佐渡は四十五里 遠き地で故郷思う[越後の子守唄]
富山県 CMソングの発祥は行商の薬売り[富山の売薬子守唄]
石川県 母恋歌の町[金沢の花折り子守唄]
静岡県 霊峰・富士山を仰ぎ見る[沼津の子守唄]
岐阜県 御婆どこ行く[孫の力 ばばの力・子守唄]
愛知県 教育ママの発祥は徳川家康[岡崎に伝わる子守唄]

第四譜 近畿・中国・四国地方の子守唄
三重県 伊勢参りは江戸庶民の一大イベント[伊勢地方の子守唄]
京都府 京都で歌われた残酷な唄[美山の子守唄]
京都府 日本のブルース[竹田の子守唄]
大阪府 理不尽な行政に対する抵抗が隠されている[天満の市「謎」の唄]
兵庫県 保母のプロ意識が見える子守娘[余部の子守唄]
奈良県 吉野山の利権争いの哀しい唄[洞川の子守唄]
奈良県 伝統と歴史の都の唄[北山の子守唄]
和歌山県 子守唄活動がとうとう停止!? [田辺の子守唄]
和歌山県 秀吉の根来攻めの悲劇を伝える[根来の子守唄]
岡山県 育児の心の寄り添って[中国地方の子守唄]
香川県 神様は愛媛と徳島を"女性"、高知と香川は"男性"と見立てて国造りを始めた[四国ののどかな子守唄]

第五譜 九州・沖縄地方の子守唄
長崎県 千八百キロ離れた地に根づいた哀歌[島原の子守唄]
長崎県 迫害・弾圧・信仰[隠れキリシタンの子守唄]
長崎県 島あげての子守唄フォーラム[壱岐の子守唄]
福岡県 戦い抜いた人生の中から生まれた子守唄[北原白秋 ゆりかごの歌]
熊本県 子守奉公のつらい現実と望郷の思い[五木の子守唄]
熊本県 震源地に残る地元研究者の成果[益城郡の子守唄]
大分県 現代のラップに通じる「唄喧嘩」[宇目の子守唄]
宮崎県 神話の国の天使たち[南国宮崎の子守唄]
鹿児島県 出稼ぎのかなしさ[種子島の"ようかい"子守唄]
沖縄県 月はお母さん[母性賛歌の子守唄]
沖縄県 日本の離島で歌われた[魂宝歌(こもりうた)]

第六譜 「ねんねんころり」の源流から 知っておきたい数々の子守唄
日本中に普及している全国バージョンの子守唄 笑いの原点[猫のけつ]
唄に託して危険を知らせる[謎解き子守唄]の知恵
"にっこり笑って従わず"嫁姑が仲良くいく秘訣
法然は女性たちに手を差し伸べた! 宗教の中の子守唄
「恋し恋しとなく蟬よりも」"女の性"を笑いで包む子守唄
宮沢賢治の生家に伝わる子守唄 [道ばたの黒地蔵]と東北の「かくれ念仏」
日本最古の子守唄 脅され眠らされていた聖徳太子
昭和天皇に歌われたという子守唄 桃太郎伝説が延々と続く[柴の折戸]
願いは親を極楽に 親を眠らす子守唄
笑わせ泣かせる「野の芸」 流浪の旅芸人が歌った子守唄
次男は長男の子どもの世話に明け暮れる 武家社会の規律から生まれた男の子守
強い絆で結ばれた母子の"交信" 動物たちの子守唄
新子守唄物語 天女の羽衣伝説
「ねんねんころり」ってどんな意味? 仏教からきた太古の伝承

おわりに 無私の心を愛で表現できる子守唄をこれからも大切に……

[本書出版までの備忘録]

  1. 1.[書籍]

全国に何万とある子守唄。母親の数だけあるとすれば膨大な数にならざるをえません。赤ん坊を寝かしつける目的で歌われる唄ですから複雑で難解というものはありません。しかし、歌う人は百人百様、歌詞は無限にあり、意味不明のものも散見しています。

西舘好子さんは二十数年にわたって日本中の子守唄を探し歩きました。そして子守唄が果たしてきた役割を考え続けてきました。やがてひとつの答えにいきつきます。
――母親はシンガーソングライターとなって独自の想像力でさまざまな言葉を編んでいきます。子守唄の歌詞には母親の愚痴や不平不満も盛り込まれるものです。おそらくその正直な本音こそが、人が信頼関係を築く基本の一歩なのだと私は思います。

大家族の時代はすでに遠く、核家族が当たり前になっていた中で行き詰まりを見せる親子関係。それは子ども受難の時代の始まりでした。西舘さんは世代をつないで編まれてきた「子守唄」こそ、病める現代社会の処方箋になると信じています。
西舘さんは本書で訴えます。「子守唄はなくしていけない歌なのです。人間がいる限り」

作品の情報

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著者: 西舘好子

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