フォーマット |
CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
輸入 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2023年08月10日 |
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規格品番 |
HMM902509 |
レーベル |
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SKU |
3149020947258 |
フランスの俊英ヴァイオリン奏者ド・スワルテらをメンバーとするトリオ・ディヒター("詩人トリオ")。初CDとして彼らが選んだのは、クララ&ロベルト・シューマンおよび、その友人たちの作品。ベーゼンドルファーの音色にあわせて弦楽器もガット弦を用い、より柔らかで丸みのある音色のアンサンブルが実現しています。クララが愛奏していたピアノ三重奏曲第2番や、ロベルトがクララに愛を告げた時に書かれた「ノットゥルノ」(ウィーンの音楽の夜会より)、そしてロベルトがクララに結婚前夜に送った「献呈」など。また、クララがその弟子に教材として与えたと考えられるバッハの小プレリュードや、ロベルトがショパンと同様に高く評価していたゲーデの作品、さらにロベルトの死後もクララと親交の続いたキルヒナーの作品など、どの作品をとってもエピソード満載。歌い手には今飛ぶ鳥を落とす勢いのサミュエル・ハッセルホルンを迎え、当時生まれたばかりの作品を、歴史に名をのこす音楽家たちがシューマンの家に集って演奏し互いに聴き入っている光景が目に浮かんでくるような、親密かつ熱気ある空気に満ちています。
トリオ・ディヒターは2018年のラ・ロック・ダンテロン音楽祭のレジデンス・アンサンブルの一つとしてセレクトされるなど、早くからその音楽は高く評価されています。3人ともパリ国立高等音楽院卒業、音楽院ではクレール・デゼール、トリオ・ヴァンダラーなどに師事しています。フランスの若きピアノ三重奏アンサンブルの一つとして注目されています。
キングインターナショナル
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 01:19:10
(1)C.シューマン:「アンダンテ・モルト」~3つのロマンスop.22より第1番[Vn,Pf]
(2)R.シューマン:献呈(ミルテの花op.25-1)[声,Pf]
(3)C.シューマン:ノットゥルノ[Pf]
(4)R.シューマン:ピアノ三重奏曲第2番 ヘ長調 op.80[Vn,Vc,Pf]
(5)R.シューマン:見知らぬ国と人びとから(子供の情景op.15 第1曲/Vn,Vc,Pf編曲版)
(6)R.シューマン:ユーモアをもって(民謡風の5つの小品集op.102-1)[]
(7)J.S.バッハ:小プレリュード ホ短調 BWV 938[Pf]
(8)ニルス・ゲード(1817-1890):エレジー(op.19より)[Vn,Pf 編曲版]
(9)ブラームス:「お姉さん、私たちは」49のドイツ民謡集より[声,Pf]
(10)R.シューマン:ゆるやかに(民謡風の5つの小品 op.102より第2曲)[Vc,Pf]
(11)メンデルスゾーン:アンダンテ&アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ op.92[4手ピアノ]
(12)テオドール・キルヒナー(1823-1903):無言歌(色とりどりの作品 op.83,book1,第6番)[Vn,Vc,Pf]
(13)R.シューマン:私のばら(6つの詩 op.90-2)[声,Pf]
(14)D.スカルラッティ:ソナタ ト短調[Pf]
(15)ブラームス:子守歌 op.49-4[声,Pf]
(16)R.シューマン:詩人のお話(子供の情景 op.15-13)[Vn,Vc,Pf 編曲版]
【演奏】
トリオ・ディヒター〔テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn.1700年アレッサンドロ・ガリアーノ)、
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc/1734年ピエトロ・ガルネリ)、フィオナ・マト(Pf/ベーゼンドルファー1890年頃製〕
※使用楽器はすべてフランス国立音楽博物館のコレクションより
サミュエル・ハッセルホルン(バリトン)
ホルヘ・ゴンザレス・ブアハサン(ピアノ/4手作品)
【録音】
2022年6月22-23日、9月12-15日、シテ・ド・ラ・ミュジーク・オーディトリウム(パリ)
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1.[CD]
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1.3 Romances, Op. 22/1. Andante molto
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2.Myrthen, Op. 25/1. Widmung
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3.Soirees musicales, Op. 6~No. 2. Notturno
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4.Piano Trio No. 2 in F major, Op. 80~Sehr lebhaft
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5.Piano Trio No. 2 in F major, Op. 80~Mit innigem Ausdruck
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6.Piano Trio No. 2 in F major, Op. 80~In massiger Bewegung
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7.Piano Trio No. 2 in F major, Op. 80~Nicht zu rasch
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8.Kinderszenen, Op. 15: No. 1. Von fremden Landern und Menschen
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9.5 Stucke im Volkston, Op. 102~No. 1. Mit Humor
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10.Little Prelude in E minor, BWV 938
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11.Akvareller, Op. 19, Book 1~No. 1. Elegie
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12.49 Deutsche Volkslieder, WoO 33, Book 3: No. 1. Schwesterlein
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13.5 Stucke im Volkston, Op. 102~No. 2. Langsam
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14.Andante & Allegro assai vivace, Op. 92
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15.Bunte Blatter, Op. 83, Book 1~No. 6. Lied ohne Worte
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16.6 Gedichte von N. Lenau und Requiem, Op. 90/2. Meine Rose
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17.Sonata in G minor, K. deest
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18.5 Lieder, Op. 49/4 Wiegenlied
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19.Kinderszenen, Op. 15: No. 13. Der Dichter spricht
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大変良いアルバム。使用楽器チェロとピアノの2方向から撮影された写真が掲載載、簡潔で行き届いた解説に頁が割かれている。選曲と曲順も優れ、家庭的幸福感の汪溢と、安らぎと寛ぎを聴き手に与える。シュ―マンの人生の肝要な点が見直され、重要な人間関係の梗概が把握出来る。解説は、チェロ本演奏者ハンナ・ザルツェンシュタインと音楽家の伝記を上梓しているJean-Jacque Groleauが執筆。
門外漢の私などは、好き嫌いで偏った見方やその時の気づきのままに調べるので、メンデルスゾーンやN.Gadeとの関わりは見過ごされ、ブラ―ムスとクララ、ハイネぐらいしか眼界に入っていなかった。T.キルヒナ―と、ロベルトの死後、一時期恋愛関係だったことも知らなかった。肖像画を見るとクララは所謂面食いでないと思うのだが。細面で儚い憂い顔のメンデルスゾーンが、かなりの実力者であることも今一つ認識不足の迂闊な鑑賞歴だった。
実は、私は、クララが何故ロベルトが良かったのか、最初はわからなかった。肖像画を見る限り、父アウグストの方が私には魅力的に思えた。それが、ブラ―ムス宛のロベルトの手紙を読んでから、分かるようになった。日付は1854年11月27日。この1854年の2月27日は、すでに精神障害を発症していたロベルトはライン川へ投身自殺未遂、その後3月4日にエンデニヒ療養所に赴き、1856年7月29日に亡くなるまで入院生活を送るのだが、その療養所から書いた手紙である。後進のブラ―ムスの作品を詩的に称賛、日常生活でも役に立つ彼に感謝を述べ、包容力と推進力に満ちた温かい筆致だった。(映画『クララ・シュ―マン愛の協奏曲Geliebt Clara』にて、パスカル・グレゴリーがロベルトの症状の一端を正確に超絶技巧で演じているから、是非、御覧頂きたい。)
そして、本アルバムにも収載されている、結婚年にクララに献呈された連作歌曲〈ミルテの花 〉という題名。ミルテの花の写真を見て、趣味の良い人だと感じた。尤も、ミルテの花は、結婚式や花嫁のブーケに使用されるとあるので、単なる花束のセンスとは違うかもしれない。
〈クライスレリア―ナ〉がヒステリックに聞こえて以来、シュ―マンの良さが長くわからなかった私も、漸く、眼界耳界を拡げるアルバムに出会った。ゲ―ド〈エレジー〉、〈見知らぬ国の人々〉の三重奏が、特に美しい。
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