ジャンクのエモーショナルなヴォーカルが際立たち、70's/80'sテイストを織り込んだ爽快メロディとサウンド満載、夏モード全開の現在進行形のシティポップ・アルバム。収録曲は先行配信リリースとなる「雨あがりの街」と「CATCH THE RAINBOW」、メジャーデビュー曲「あの空の向こうがわへ」の作曲家/ベーシスト:坂本竜太の書きおろしのファンク・ナンバー「NIGHT CRUISING」、シティポップ・デュオ東北新幹線の作曲家:山川恵津子を新たにコンポーザーに迎えた「UTOPIA」、ジャンク自身のオリジナル曲「STEP BY STEP」の他、布施明の名曲「君は薔薇より美しい」のカバーなど、全曲シングル・クオリティの充実の作品。アレンジ、トラック・メイキング&プロデュースはアルバム『Happiness』『SHINE』に続きクリエーター:神谷樹が担当。ポップ、AOR、ソウル、ロック他のエッセンスを巧みに取り入れ進化させたシティポップ・サウンドはジャンクのエモーショナルなヴォーカルとの相性もさらに冴えパワーアップしています。 (C)RS
JMD(2023/06/02)
ジャンクのエモーショナルなヴォーカルが際立たち、70's/80'sテイストを織り込んだ爽快メロディとサウンド満載、夏モード全開の現在進行形のシティポップ・アルバムです。
直近2枚のAL『Happiness』(2020)、『SHINE』(2022)に続き神谷樹がアレンジ、トラック・メイキング&プロデュースを担当。
発売・販売元 提供資料(2023/05/31)
メジャー・デビューから10年、その間のシティ・ポップ・ブームも追い風にした新作が登場。グルーヴ感に溢れたトラックが秀逸な"NIGHT CRUISING"からソウルフルな歌声が映えるバラード"SOUTHERN CROSS"、軽やかで中毒性の高いアッパー・チューン"あれはたしかSEPTEMBER"、布施明"君は薔薇より美しい"のカヴァーまで、多様な要素を昇華した珠玉の楽曲集だ。
bounce (C)長澤香奈
タワーレコード(vol.476(2023年7月25日発行号)掲載)
オープニングのタイトル曲から「CATCH THE RAINBOW」へと成層圏まで一気に高度を上げていくような展開がなんとも爽快だ。後を引き継ぐ「NIGHT CRUISING」は、炸裂するスラップ・ベースに強気のサックスが絡んで夜の都会を疾走する。続く三拍子の極上のバラード「SOUTHERN CROSS」は、山下達郎の「FUTARI」に勝るとも劣らないバラード・チューンとしてアルバムのセンターをとっている。ソウルを感じるジャンクの歌声と艶やかなアルト・サックスの音色が心に沁みる。
一転、夏の名残りをスケッチしたような「あれはたしかSEPTEMBER」からは心地よい熱風を感じるし、グレイッシュ・ブルーなメロディから始まる「雨あがりの街」は、雲が流れて行った後に降り注ぐ陽射しの眩しい街並みへとフォーカスを変えていく。その後に続く柔らかいベースとやさしいトロンボーンが絡む「STEP BY STEP」も前向きだし、軽いサンバのリズムで夏のトロピカル・バカンスを描いた「MID-SUMMER」もジャンクの”十八番”といった感じで安定している。
アンカーを任された山川恵津子のペンによる「UTOPIA」は、どこか久保田利伸のテイストを感じさせるシックな楽曲で、フリューゲル・ホーンの慎ましい音色がアダルト・コンテンポラリーしていて、イノセントでスマートなアルバムに”深み”というか”奥行き”を与えている。
最後に添えられた「君は薔薇より美しい」が気絶するほど悩ましくて、個人的には、本作の影のハイライトとなった。原曲に対するリスペクトも感じられるし、何よりも懐かしい”春”の匂いを届けてくれている。本作は、前々作からの系譜でいえば、まさに”ホップ、ステップ、ジャンク”な傑作だ!