比類なき才能をもつプレイヤーとして活躍する"クラリネットの魔術師" マルティン・フレスト最新作。天才モーツァルト晩年の音世界に挑み、光と闇、生と死etcその二面性に焦点をあてDISC1は1789年5月ライプツィヒ・ゲヴァントハウス公演を、DISC2では1791年夏プラハへの最後の旅をテーマに構成。スウェーデン室内管を"吹き振り"した指揮者デビュー盤でもある本作は、35歳のモーツァルトが最晩年に完成させた最後の協奏曲にして至高の作品「クラリネット協奏曲」3度目の録音を収録している。 (C)RS
JMD(2023/05/30)
鬼才フレストが描くモーツァルト最晩年の音世界!協奏曲3度目の録音も
比類なき才能をもつプレイヤーとして活躍する"クラリネットの魔術師" マルティン・フレスト最新作。
天才モーツァルト晩年の音世界に挑み、光と闇、生と死etcその二面性に焦点をあてDISC1は1789年5月ライプツィヒ・ゲヴァントハウス公演を、DISC2では1791年夏プラハへの最後の旅をテーマに構成。
スウェーデン室内管を"吹き振り"した指揮者デビュー盤でもある本作は、35歳のモーツァルトが最晩年に完成させた最後の協奏曲にして至高の作品「クラリネット協奏曲」3度目の録音を収録している。最初の録音から20年、前作より10年を経た今回のレコーディングではバセットクラリネットを演奏。なお2015年チャイコフスキーコンクールで注目されたフランスの新星ドゥバルグが「ピアノ協奏曲第25番」と歌曲で美音を聴かせる(2人は「世の終わりのための四重奏曲」CDで共演)。
ハレンベリとロムブの歌唱も収録しフレスト独自の感性でモーツァルトの世界を立体的に聴かせる。フレストはBISレーベルから2016年ソニー・クラシカルへ移籍、『ヴィヴァルディ作品集』『メシアン:世の終わりのための四重奏曲』『ルーツ』『ナイト・パッセージ』を発表している。
ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2023/05/29)
クラリネットのスーパースター・フレストは、指揮者としても驚異的な実力を聴かせる。交響曲『プラハ』『ジュピター』の演奏は生き生きと活気が漲るサウンドで超のつく名演。メロディの抑揚の付け方が大変個性的で興味深い。再々録音の『クラリネット協奏曲』は「吹き振り」でバセットクラリネットを吹き、堂に入った演奏。ピアノ協奏曲第25番は、自然な感興に微笑みが浮かぶようなリュカ・ドゥバルグが素晴らしい。クラリネットとメゾソプラノの競演を楽しめる『ティートの慈悲』のアリアなども含め、晩年のモーツァルトをテーマにした画期的なアルバムとなった。
intoxicate (C)雨海秀和
タワーレコード(vol.164(2023年6月20日発行号)掲載)