風と太陽の匂い、郷愁を誘う旋律に酔いしれる夜。
2023年3月に99歳で亡くなった、伝説的なエチオピアの女性ピアニスト。追悼の意味も併せての国内流通盤リリース。1963年から96年までに録音されたものから編集されたアルバム。エチオピアのサティとも言われる独創的で美しいソロ・ピアノ作品で、現代で言うならばポスト・クラシカルやアンビエントにも通じるような魅力があります。
タワーレコード(2023/06/30)
フランスのレーベル<Buda Musique>の人気シリーズ<エチオピーク>はこれまで30タイトルが発売されていますが、その中でもっとも異色と言えるのが本作といえるかもしれません。主人公は先日99歳で亡くなられた偉大な女性ピアニストのエマフォイ・ツェゲ・マリアム・ゲブル。2006年にBudaが制作した本作はこれまで一度も国内流通していませんでしたが、亡き彼女を偲んでこの度追悼盤としてライスからリリースすることにいたしました。本作はその彼女が60~70年代にドイツやイスラエルで録音した音源(一部は最近Mississippi Recordsからオリジナル盤がリイシューされました)のほか、1996年にCDでリリースされたものなども収録されています。タイトルのとおり全篇が彼女によるピアノ・ソロの作品で、そのタッチからポスト・クラシカルやアンビエントを思わせますが、そこにエチオピアらしさを感じさせる四七抜き音階を意識的に用いるなど、彼女ならではの独特テイストが加味されている点に大きな特徴があります。 (C)RS
JMD(2023/05/10)