レディオヘッドやザ・スマイルのギタリストであるジョニー・グリーンウッドが、長年の友人でもあるイスラエルのシンガー/ミュージシャン/プロデューサーであるドゥドゥ・タッサと組んで制作したアルバム『JARAK QUARIBAK』完成!
中東各国のミュージシャンが集い作り上げた国境もジャンルも超えたコラボレーションがここに!
レディオヘッドやザ・スマイルのギタリストであるジョニー・グリーンウッドが、長年の友人でもあるイスラエルのシンガー/ミュージシャン/プロデューサーであるドゥドゥ・タッサと組んで制作したアルバム『JARAK QUARIBAK』がワールド・サーキット・レコーズからリリースとなる。
タッサとグリーンウッドがプロデュースを手掛け、ナイジェル・ゴドリッチがミックスを担当した本作は、中東の各国からのヴォーカリストやミュージシャンが一つに集い、とてもスペシャルな国境を超えたコラボレーションを実現させている。"あなたの隣人はあなたの友人である"という意味を持つアルバム・タイトルが表すように、参加している各ヴォーカリスト/ミュージシャンたちは、先行トラックとしてリリースされたレバノンのヴォーカリストRashid Al Najjarをフィーチャーした「Ashufak Shay」のように、自分たちの出身国を代表する楽曲を次々と披露しているのだ。この他にもアルバムには、パレスチナからFreteikhやエジプトからAhmed Doma、モロッコからMohssine Salaheddineなどのシンガーが参加している。
「ここにある音楽を人々が耳にしたとき」タッサは語る。「・・・いったいこれはなんだ?70年代っぽく聞こえるが、ドラム・マシーンを使っている。ギターも聞こえるけど、アラブ語で歌っている・・・何が起きてるんだ?と不思議がる姿を想像するのが楽しいんだ」
一方のグリーンウッドは、"もしクラフトワークが70年代のカイロにいたら何をしていたか"を想像しようとしながらアルバムの楽曲をまとめていたという。彼にとって本作は、ギター・ロックの枠を超えた作品の一つに加えられるだろう。レディオヘッドやザ・スマイルでの活動とともに、ソロ・アーティストとしても20年近くのキャリアを持つ彼だが、その中には「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」や「ザ・マスター」など数々の映画スコアも含まれており、2度アカデミー賞にもノミネートされている。この他にもインドとイスラエルを拠点に活動する作曲家/ミュージシャン、シャイ・ベン・ツールとインドのミュージシャンたちと一緒に作り上げた2015年の『JUNUN』など、国境を超えたコラボレーション作品もリリースしている。
発売・販売元 提供資料(2023/05/12)
レディオヘッドのギタリストと、イスラエル出身のミュージシャン/プロデューサーが作り上げたコラボ・アルバム。中東音楽の要素が濃い一方で、クラフトワークといったヨーロッパの音楽も強調された内容は、特定の様式に依拠しない奔放さが際立つ。強いて言えば、デイヴィ・グレアムといった、中東の音を取り入れた欧米アーティストに通じる視点が印象的だ。
bounce (C)近藤真弥
タワーレコード(vol.476(2023年7月25日発行号)掲載)