約三年の活動休止を経て、昨年の夏に復活を遂げたART-SCHOOL。
今年10枚目のフルアルバムをリリース。
昨年リリースされた復活作『Just Kids .ep』を経て、ART-SCHOOLは空白の三年間に置いて来たあらゆるピースを取り戻し、なおかつ休止前よりさらに繊細で強力なバンドになった。
特に木下理樹の歌は透明感と芯の強さが増している。
木下理樹のコメントにもあるように様々なイメージを丁寧に切り取りながら「最高に純度が高い、ART-SCHOOLのアルバムを作るんだ」という一心で制作された。
三年の活動休止を感じさせない本作は、あなたの中にあるART-SCHOOLを裏切らない作品でもあり、新しい風を纏った作品となった。
14年ぶりにギターの戸高賢史がメインボーカルを務める「Teardrops」「Heart of Gold」の2曲は新たなART-SCHOOLを展開するキャッチーな楽曲で、木下理樹が創る楽曲の世界観と交わってアルバムの彩度が増した。
さらに、ゲストミュージシャンとして、シンセサイザーにメレンゲのクボケンジ、コーラスにUCARY & THE VALENTINEが参加している。
「luminous」について
透明感と同時に存在する狂気を孕んだノイズ・轟音が、美しく調和している世界観を描き、そのイメージをリスナーにも感じて欲しいと思いました。
ギリシャ神話の様な物語と、残酷な現実・ストリートに生きている人達の心情が融合した世界、色彩のイメージもありました。
また、私がかつて観たウォン・カーウァイ監督の映画の様に、永遠にすれ違い、疾走していく男女の模様も。
それから、夢や、明日を生きていくすべを失った人達への眼差しも。
そんなイメージや情景が沢山、このアルバムを制作している時には浮かんでいて、その頭の中にあるイメージを丁寧に切り取っていく事をしていました。
最高に純度が高い、ART-SCHOOLのアルバムを作るんだという一心でした。
このアルバムを手に取って、聴いて頂けたら、それ以上に幸せなことは無いです。
ART-SCHOOL 木下理樹
発売・販売元 提供資料(2023/04/17)
復活作『Just Kids .ep』を経て、通算10作目となるオリジナル・アルバムがついに完成。80~90年代を起点とするオルタナティヴの旨味をサウンドに散りばめて、映画のように繊細かつロマンティックな表現に昇華する〈これぞアート〉な作品だ。注目は14年ぶりに戸高賢史がメイン・ヴォーカルを務めた2曲で、特に"Heart of Gold"のパワー・ポップ風味が本作に瑞々しさを加えている。
bounce (C)金子厚武
タワーレコード(vol.475(2023年6月25日発行号)掲載)