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それでも、日本人は「戦争」を選んだ 新潮文庫 か 77-1

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フォーマット 書籍
発売日 2016年06月
国内/輸入 国内
出版社新潮社
構成数 1
パッケージ仕様 文庫
SKU 9784101204963
ページ数 497P
判型 文庫

構成数 : 1枚

はじめに
序章 日本近現代史を考える
戦争から見る近代、その面白さ
9・11テロの意味/歴史は暗記?

人民の、人民による、人民のための
南北戦争の途中で/なにが日本国憲法をつくったか

戦争と社会契約
国民の力を総動員するために/戦争相手国の憲法を変える/日本の憲法原理とはなんだろう

「なぜ二十年しか平和は続かなかったのか」
変人のカー先生/大戦直前に書かれた本/まちがっていたのは連盟のほうだ!/特殊のなかに一般を見る/過去の歴史が現在に影響を与えた例とは

歴史の誤用
なぜベスト・アンド・ブライテストが誤ったのか/無条件降伏方式が選ばれた理由/戦争を止められなくなった理由

1章 日清戦争 「侵略・被侵略」では見えてこないもの
列強にとってなにが最も大切だったのか
日本と中国が競いあう物語/貿易を支える制度とは?/華夷秩序という安全保障

日清戦争まで
中国の変化/山県有朋の警戒/福沢先生の登場/シュタイン先生の登場

民権論者は世界をどう見ていたのか
まずは国の独立が大事/それでは国会の意味とはなにか/「無気無力の奴隷根性!」/藩閥政治と対抗するために/戦費をつくったのは我々だ

日清戦争はなぜ起きたのか
強い外務大臣/中国側の反論は?/日清戦争の国際環境/普選運動が起こる理由

2章 日露戦争 朝鮮か満州か、それが問題
日清戦後
戦争の「効用」/なにが新しい戦争だったのか/「二十億の資財と二十万の生霊」/シュタインの予言が現実に

日英同盟と清の変化
ロシアの対満州政策と中国の変化/開戦への慎重論/ロシア史料からなにがわかったか

戦わなければならなかった理由
日露交渉の争点/韓国問題では戦えない

日露戦争がもたらしたもの
日本とアメリカの共同歩調/戦場における中国の協力/戦争はなにを変えたのか

3章 第一次世界大戦 日本が抱いた主観的な挫折
植民地を持てた時代、持てなくなった時代
世界が総力戦に直面して/日本が一貫して追求したもの/日米のウォー・スケア/西太平洋の島々/山東半島の戦略的な意味

なぜ国家改造論が生じるのか
変わらなければ国が亡びる/将来の戦争/危機感の三つの要因

開戦にいたる過程での英米とのやりとり
加藤高明とエドワード・グレイ/イギリスが怖れたこと/アメリカの覚書

パリ講和会議で批判された日本
松岡洋右の手紙/近衛文麿の憤慨/三・一独立運動

参加者の横顔と日本が負った傷
空前の外交戦/若き日のケインズ/霊媒師・ロイド=ジョージ/批判の口実に利用される

4章 満州事変と日中戦争 日本切腹、中国介錯論
当時の人々の意識
謀略で始まった作戦と偶発的な事件と/満州事変と東大生の感覚/戦争ではなく「革命」

満州事変はなぜ起こされたのか
満蒙は我が国の生命線/条約のグレーゾーン/陸軍と外務省と商社/国家関連が大部分

事件を計画した主体
石原莞爾の最終戦論/ずれている意図/独断専行と閣議の追認/蒋介石の選択/リットン調査団と報告書の内容/吉野作造の嘆き

連盟脱退まで
帝国議会での強硬論の裏側/松岡洋右全権の嘆き/すべての連盟国の敵!!

戦争の時代へ
陸軍のスローガンに魅せられた国民/ドイツ敗北の理由から/暗澹たる覚悟/汪兆銘の選択

5章 太平洋戦争 戦死者の死に場所を教えられなかった国
太平洋戦争へのいろいろな見方
「歴史は作られた」/天皇の疑念/数値のマジック

戦争拡大の理由
激しかった上海戦/南進の主観的理由/中国の要求/チャーチルのぼやき/七月二日の御前会議決定の舞台裏

なぜ、緒戦の戦勝に賭けようとしたのか
特別会計/奇襲による先制攻撃/真珠湾はなぜ無防備なままだったのか/速戦即決以外に道はあったのか/日本は戦争をやる資格のない国

戦争の諸相
必死の戦い/それでも日本人は必勝を信じていたのか/戦死者の死に場所を教えられない国/満州の記憶/捕虜の扱い/あの戦争をどう見るか

おわりに/文庫版あとがき/参考文献/謝辞
解説 橋本治

  1. 1.[書籍]

犠牲と反省を重ねてなお、誰もが「戦争やむなし」と考えたのか。画期的近現代史講義!

膨大な犠牲と反省を重ねながら、明治以来、四つの対外戦争を戦った日本。指導者、軍人、官僚、そして一般市民はそれぞれに国家の未来を思い、なお参戦やむなしの判断を下した。その論理を支えたものは何だったのか。鋭い質疑応答と縦横無尽に繰り出す史料が行き交う中高生への5日間の集中講義を通して、過去の戦争を現実の緊張感のなかで生き、考える日本近現代史。小林秀雄賞受賞。

作品の情報

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著者: 加藤陽子

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