清楚で澄んだ声から妖艶な声まで幅広い表現力の持ち主レティツィア・カランドラが、ギター伴奏でナポリ古謡を歌い上げたアルバム。
すべて作者不詳の伝承歌で、古代から19世紀にかけてナポリの人々に歌われてきた表情豊かな作品が21曲収録されています。最後の「ロー・グラチアーノ」は、ナポリ湾の魚たちの愛と喧嘩の物語を早口で歌った楽しい曲。
カランドラは長年に渡ってナポリの歌の研究と紹介に取り組んでおり、これまでにリリースしたナポリ関連アルバムも高い評価を受けています。

【作品について】
ナポリの歌は、その起源から、ナポリの人々の生活や、歌や詩を通して自分の感情を表現する生来の必要性と結びついています。作者不詳の時代のこのナポリでは、少なくとも3世紀にわたって歌は口頭で伝えられるのみで、その多くは街の路地や酒場、空気の中で失われていきました。
19世紀半ばになって、初めてこれらの資料が集められ、書き写され、整理され、ナポリの歌は、ナポリのすべての階級と、それを愛する多くの外国人観光客の間で流行するようになります。
トラック14の「セイキロスの墓碑銘」は、1883年にアナトリアで発見された紀元前2世紀から紀元後2世紀にかけてのもので、それゆえ最も古いものとみなすことができます。この非常に古いメロディーには、何とも言えない原始的な美しさが残されています。
次いで古い曲はトラック15「ヴォーメロの洗濯女たちのリトルネッロ」で、その起源は12世紀か13世紀にさかのぼります。この不思議な曲には、青春時代をナポリで過ごしたジョヴァンニ・ボッカッチョがこの曲を聴き、その美しさに感動して手紙の中で触れているという証言もあるほどです。
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発売・販売元 提供資料 （2023/03/28）

＜レティツィア・カランドラ(ソプラノ)＞
1999年、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院を卒業し、イタリア国内外で国際的に著名な歌手とのマスタークラスで研鑽を積み、2000年にはスポレート・リリコ・スペリメンターレ劇場のコンクールで優勝。ペルゴレージのオペラ「奥様女中」でデビュー。
以後、国内外で、モンテヴェルディ、パーセル、カヴァッリ、ペルゴレージ、レーオ、ヨメッリ、シギスモンド、ドゥニ、グルック、ハイドン、ピッチンニ、モーツァルト、ケルビーニ、ロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニ、ヴォルフ=フェラーリの作品まで幅広く出演。特に、ディエゴ・ファゾリス指揮イ・バロッキスティとカヴァッリの「恋するヘラクレス」の世界初演、クラウディオ・カヴィーナ指揮ラ・ヴェネクシアーナとモンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」は注目されました。CDは、Brilliant Classics、Tactus、Bongiovanniなどから発売。

＜ヴァレリオ・チェレンターノ(ギター)＞
ナポリ近郊のサレルノ国立音楽院を優秀な成績で卒業し、サレルノ大学では音楽美学をテーマとした学位論文「スペイン・ギターの流行による17世紀のナポリ音楽」を執筆。国際的な名手たちの下で数々のマスタークラスにも参加し、国内の数多くの音楽コンクールで優勝。国際コンクールでは、2009年、ガルニャーノ第2位、2010年、サッサーリ第3位、2013年、ローマ第2位など。その後、ソリストとして、また室内アンサンブルでの演奏活動を展開。CDは、Brilliant Classics、Da Vinciなどから発売。
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発売・販売元 提供資料 （2023/03/28）