| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 1976年04月30日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | みすず書房 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784622021919 |
| ページ数 | 376 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
目次
序
第1講 基本概念
第2講 生物体としての人間とその必須環境
第3講 発達症候群
第4講 説明概念
第5講 治療概念
対人関係と人格発達の理論……パトリック・ムラハイ
訳者あとがき
サリヴァンの名は現代精神医学において大きな光と伝説につつまれている。伝説といったのは、1892年アメリカにアイルランド系の貧しい移民の子として生れ、1949年国際会議に出席のためパリに客死するまの生涯のなかで、いくつかの転機とはなやかな活動を行いながらなお、あまりに孤立していたために、その行動と伝記的な面の謎の多いこと、そしてあの1920年代における重症の分裂病入院患者に対する積極的精神療法の成果に伴う神話である。
しかし本書をひもとくとき、そうしたすべての伝説の背後にあるサリヴァンの真に言いたかったことと、その臨床眼、臨床的経験による人間把握のゆたかさ、見事さがひたひたと感じられ、死後四分の一世紀を経た現在も、その分裂病理論は越えられてはいないのではないか、という評価をうなずかせる。
彼は精神医学をより広い文脈において把握しようとした。すなわち精神的衛生と精神病における社会的諸要因に鋭く目を向けて、その視野から精神医学の問題に立ち向かった。彼にあって個人Individualは対人的諸関係において、さらに社会的背景との関連から捉え直される。そしてここから新しい精神医学のための包括的な準拠粋が示されるのである。
本書は比類のない微妙さと精密さにも拘わらず、理論の整合性と有機的な秩序によって読者を驚かせるであろう。まことに見事な、晩年の思考と経験の体系的表現であるといえる。
フロイト以後の精神医学への独創的寄与の一つとして、レインなど現代の「反精神医学」の流れの一源流ともなった・サリヴァンの精神医学はこうして、精神病についての研究にとどまらず、一つの人間研究となったのである。

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