サラ・ガザレクは歌に関して言えば、常に進化している女性シンガーだと思う。初期のナチュラル・テイストな歌い方から、徐々にエモーショナルな表現力を身につけた。本作はそんな魅力に溢れている。サラ・ヴォーンが名作『アフター・アワーズ』で歌った1曲《ヴァニティ》、劇作家テネシー・ウィリアムスの詞にサラ・ガザレクが曲をつけた初のナンバー《ウィ・ハヴ・ナット・ロング・トゥ・ラヴ》など最新の楽曲4曲に、そのリミックス・ヴァージョンをLAのネオ・ソウルバンドMoonchildのアンバー・ナヴランが手掛けて追加収録した日本のみでリリースのスペシャル・エディション盤。ディープで斬新。
intoxicate (C)馬場雅之
vol.163(2023年4月20日発行号)掲載(2023/04/20)
グラミーに2部門(『Best Jazz Vocal Album』『Best Arrangement, Instruments and Vocals』)にノミネートされた前作『ディスタント・ストーム(米題:Thirsty Ghost)』で大きな変貌を遂げたサラ・ガザレクが、最新EPとそのRemixヴァージョンをデジタル・リリース、それらをCDとしてまとめた最新作を日本のみでリリース。アレンジャーに前作同様アラン・ファーバー、ステュ・ミンデマン、ジェフリー・キーザーを起用。さらにクリスチャ・ユーマン(ds)と彼のリーダー作『アレモン』にも参加していたミロ・スプレイグ(p)他ジェイコブ・コリアーやビリー・チャイルズに連なるLA人脈、そしてNYからはホセ・ジェイムズ・バンドへの参加で一躍注目を集めたブラッ・アレン・ウィリアムズ(g)他が参加。 (C)RS
JMD(2023/02/17)
サラ・ガザレク最新EPにLAネオ・ソウルバンドMoonchildのメンバー、アンバー・ナヴランのRemix Ver.を追加収録したスペシャル・エディション盤。サム・ウィルクスとジェイコブ・マンも参加。
グラミーに2部門(「Best Jazz Vocal Album」「Best Arrangement, Instruments and Vocals」)にノミネートされた前作『ディスタント・ストーム(米題:Thirsty Ghost)』で大きな変貌を遂げたサラ・ガザレクが、最新EPとそのRemixヴァージョンをデジタル・リリース、それらをCDとしてまとめた最新作を日本のみでリリース。アレンジャーに前作同様アラン・ファーバー、ステュ・ミンデマン、ジェフリー・キーザーを起用。さらにクリスチャ・ユーマン(ds)と彼のリーダー作『アレモン』にも参加していたミロ・スプレイグ(p)他ジェイコブ・コリアーやビリー・チャイルズに連なるLA人脈、そしてNYからはホセ・ジェイムズ・バンドへの参加で一躍注目を集めたブラッド・アレン・ウィリアムズ(g)他が参加。
サラ・ヴォーンが名作『アフター・アワーズ』でとり上げたM1、交通事故に遭った母親に捧げたロジャース=ハマースタイン作M2、劇作家テネシー・ウイリアムズの詩に曲をつけた初の作曲作品M3、フィオナ・アップルのカヴァーM4というサラ・ガザレクらしい選曲。そしてこれらのRemixヴァージョンには現在LAを代表するバンドMoonchildのアンバー・ナヴランが起用され、エフェクティヴ&フロウ感あるサウンドで、同じく今のLAシーンに欠かせないサム・ウィルクス(b)とジェイコブ・マン(kyd)も参加。
パンデミック期を通じてセオ・ブレックマンのボイス・レッスンにも参加、自身の内面だけなく「声」についても深く掘り下げ、アプローチをさらに進化させた作品。より幅広い楽器編成にも対峙できる音楽的・声楽的なレベルアップと深みが感じられると共に、サラ・ガザレク独特のアンテナがさらに冴えわたり、正統派ジャズ・ヴォーカルと現代ジャズの領域を理想的に結合させている。
発売・販売元 提供資料(2023/02/16)