多作で高名なヴィジュアル・アーティスト/ミュージシャン、ロニー・ホーリー。高い評価を博したジャグジャグウォーからのデビュー作『MITH』に続くニュー・アルバム、『オー・ミー・オー・マイ』が完成。
プロデュース:ジャックナイフ・リー(ザ・キュアー、REM、モデスト・マウス)
ゲスト:マイケル・スタイプ、ボン・イヴェール、シャロン・ヴァン・エッテン、ムーア・マザー
『Oh Me Oh My』は、エレガントでありながら凶暴でもある。ある瞬間には心を揺さぶり、次の瞬間には癒しを与え、世界的な歴史と個人的な歴史の両方が詳細に描かれている。幼少期にたった1本のウィスキーで別の家に売られたこと、悪名高いマウント・メイグス少年矯正施設での虐待、バーミンガム空港拡張による自身の芸術環境の破壊等、黒人差別がおこなわれた南部での、Lonnie Holleyの悲惨な若かりし頃のことは、よく語られている。しかし、Holleyの音楽は痛みに耐えるパフォーマンスというより、忍耐と絶え間ない希望を表現している。LAのJacknife Lee(The Cure、REM、Modest Mouse)が緻密に愛情を込めてプロデュースしたこの作品には、Brian Enoの『My Life in the Bush of Ghosts』を思わせるショートウェイヴのファンクと、Enoのアンビエント作品に見られるディープ・スペース・サテライト・サウンドの両方が存在する。また、Michael Stipe、Sharon Van Etten、Moor Mother、Justin Vernon(Bon Iver)といった著名なコラボレーターは、Holleyのメッセージを伝えるサポートをするだけではなく、Lonnie Holleyは音楽界全体を活気づける象徴的な力を持っている、ということの証明にもなる。
発売・販売元 提供資料(2023/02/17)
アラバマ州バーミングハム出身の世界的に高名な芸術家が、音楽家としての4作目をリリース。ロックやアフロビート、アンビエントからアヴァンギャルドまでを呑み込んだ作風は混沌と秩序が交差する世界観を持ち、真摯な声は聴き手の心を打つ。プロデュースは名手ジャックナイフ・リーが担当し、マイケル・スタイプ、ボン・イヴェールらゲスト陣も超豪華。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.472(2023年3月25日発行号)掲載)