フェデリコ・フェリーニ監督の1976年製作・公開のイタリア・アメリカ合作映画『カサノバ』のサウンドトラック。
本サウンドトラックは、伝説的なベネチアの象徴であり「女性の墓守」であるジャコモ・カサノバを描いたフェデリコ・フェリーニの大作をニーノ・ロータが音楽化したもの。
1977年にアカデミー賞衣装賞を受賞したこの映画は、フェリーニの最高傑作のひとつであり、カサノバの生涯をグロテスクかつ誇張的に描き、ロータの作曲とマッチしている。
ロータが作曲した本作品は、マエストロが秘教的なものへの愛をサウンドトラックに注ぎ込んだかのような、ロータの最も不気味で謎めいた音楽のひとつであるが、まるでヴェネチアの霧のように、音楽があなたを包んでくれる。ヴィオラやチェロなどの楽器を使い、遊び心のあるニュアンスで、常にクラシック音楽の端境期にあるような構成になっている。ヴォーカルは18世紀のイタリア・オペラの伝統を受け継ぐ礎となる。しかし、ロータは、より実験的で奇妙な雰囲気を醸し出す余地も残しており、このサウンドトラックは、マエストロの創造性への唯一無二の旅となるのである。
このサウンドトラックは1977年のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞を受賞しており、ロータの中でも最も難解な作品のひとつと言われている。
発売・販売元 提供資料(2023/01/20)
Arguably the finest pairings of composer and director in cinematic history have been Bernard Herrmann with Alfred Hitchcock and that of Nino Rota with Federico Fellini. Casanova, the last great Rota/Fellini collaboration, shows composer Rota at peak form. Whether employing a glass harmonica, music box motifs, electric pianos, or a full-blown operatic choir and orchestra, the maestro's distinctive sound palette and slightly off-kilter melodies evoke various shades of melancholia to haunting effect. Fellini made films after Rota's death, but they lacked the magical mood that Rota's music created. ~ Rick Watrous
Rovi