| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2023年01月04日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 文藝春秋 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | 文庫 |
| SKU | 9784167919849 |
| ページ数 | 295P |
| 判型 | 文庫 |
構成数 : 1枚
第一話 手綱を引く
第二話 首輪をつける
第三話 堀を越える
第四話 ほじくり返す
第五話 闇夜に吠ゆ
警察犬ほど人間を知っている奴はいない
『正義の天秤』(亀梨和也主演)『婚活探偵』(向井理主演)『不協和音』(田中圭主演)など原作が数多く映像化されている大門剛明氏、文春文庫初登場の警察犬小説です。主人公は鑑識課警察犬係に配属されたばかりの岡本都花沙。念願かなって警察犬係に配属となった岡本は、ベテランの警察犬アクセル号とコンビを組んで、捜査をすることになります。岡本の「バディ」となるのは、通称「第二」と呼ばれている民間警察犬訓練施設の訓練士・野見山。野見山は元警察官で、名警察犬レニーとコンビを組んでいました。しかし、あることがきっかけになって辞職。いまは民間の立場から捜査の協力をしています。
本書は五章構成になっています。第一章は、岡本が赴任する前日譚で、主人公は野見山です。レニーに向けられた疑惑の真相と、野見山の決断を描きます。第二章から第五章は、岡本を主人公にして、野見山や先輩刑事の桐谷(第一章では新人犬係として出てきます)など魅力的な脇役を配置しつつ、日々の捜査を描きます。全て読切の短編として読めますが、全体を通じて大きな謎が隠されています。
実際、警察犬の出動依頼が多いのは、行方不明者の捜査で、近年は認知症高齢者の失踪に駆り出されることが多いそうです。当然、そこには認知症を抱える家族の辛さなどもあり、そういう「日常レベル」の捜査を扱うことで、他の警察小説とは違った人間ドラマを描けていると思います。
そして、捜査官と警察犬が苦労の末に「心を通わせる」ことができた瞬間のなんと愛おしいことでしょうか。
第一章となった「手綱を引く」はオール讀物2021年11月号に掲載され、翌年の第75回日本推理作家協会賞(短編部門)の候補作になりました。実力派作家の新境地を是非、応援してください。

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