現代ジャズ・ピアノの重鎮、ブラッド・メルドーによる最新作が早くも完成!2022年3月にリリースしたプログレッシヴ・ロックから受けた音楽的インスピレーションをサウンドで実体化させた作品から約1年後に届けられたこの最新作は、ザ・ビートルズの楽曲を彼流にアレンジしたカヴァー・アルバム。 (C)RS
JMD(2022/12/23)
現代ジャズ・ピアノの重鎮、ブラッド・メルドーによる最新作が早くも完成!
今年3月にリリースしたプログレッシヴ・ロックから受けた音楽的インスピレーションをサウンドで実体化させた作品から約1年後に届けられたこの最新作は、ザ・ビートルズの楽曲を彼流にアレンジしたカヴァー・アルバム『YOUR MOTHER SHOULD KNOW: BRAD MEHLDAU PLAYS THE BEATLES』!
ジョン・レノンとポール・マッカートニーの楽曲やジョージ・ハリスンの楽曲に現代の鬼才である彼が新解釈を加えて披露する、2020年9月にフィルハーモニー・ド・パリでのソロ・ライヴの模様を収録したザ・ビートルズのカヴァー・アルバム。
収録されている楽曲は、全て今までレコーディングされてこなかった、公式音源としては初出となるパフォーマンスばかりだ。また、今作の最後にはデヴィッド・ボウイの名曲「Life on Mars?」のカヴァーも収録されており、ザ・ビートルズとその後のポップソング・ライターたちとの繋がりをメルドー流に表現した見事な構成となっている。
発売・販売元 提供資料(2022/12/21)
タイトル通りのビートルズ・カヴァー集。メルドーらしいアレンジが加えられつつも、ソロ・ピアノによる演奏でメロディが際立つ。「私が楽器を始めた当初は、まだザ・ビートルズのことはそれほど気にしていなかった。しかし、私が耳にしてきた時代を超えたピアノ・ポップ・ソングの多くは、彼らを源流として生まれたものだったのだ」。メルドーの本作の発売に際してのこのコメントが非常に印象的だ。好きなアーティストのルーツを辿っていくと、意外なところにつながったり、「やっぱりか!」と納得することもあったり。こういった音楽の聴き方の楽しさを久しく忘れていたかもしれない。
intoxicate (C)栗原隆行
タワーレコード(vol.162(2023年2月20日発行号)掲載)