NY出身の女性シンガー・ソングライター、ターリ(taali)は、ホセ・ジェイムズが立ち上げた自主レーベル<Rainbow Blonde>の第一弾アーティストとして2019年にデビュー作『アイ・アム・ヒア』をリリース。同年ホセと結婚して、それ以来共同で音楽活動を行っている(最近ではホセ・ジェイムズ前作『New York 2020』でもfeat.アーティストとして参加)。もともとホセがそのソングライティングの才能を見抜き、自身のアルバム『ホワイル・ユー・アー・スリーピング』、『ラヴ・イン・ア・タイム・オブ・マッドネス』でもソングライターとして起用しただけあり、その才能が証明されたデビュー作として話題になった。この新作はパンデミック期間中にやむなく様々な世界中の都市(NY、LA、ギリシャ、アムステルダム)をホセ・ジェイムズと共に移り渡った放浪の記録であり、その過程で自身と向き合ったアルバム。 (C)RS
JMD(2022/12/17)
ホセ・ジェイムズのレーベル「レインボー・ブロンド」のシンガーとして、また公私にわたるパートナーとして活動するターリの最新作。パンデミック中の二人の放浪の記録が刻まれたインディー・オーガニックサウンド。
NY出身の女性シンガー・ソングライター、ターリ(taali)は、ホセ・ジェイムズが立ち上げた自主レーベル「Rainbow Blonde」の第一弾アーティストとして2019年にデビュー作『アイ・アム・ヒア』をリリース。同年ホセと結婚して、それ以来共同で音楽活動を行っている(最近ではホセ・ジェイムズ前作『New York 2020』でもfeat.アーティストとして参加)。もともとホセがそのソングライティングの才能を見抜き、自身のアルバム『ホワイル・ユー・アー・スリーピング』、『ラヴ・イン・ア・タイム・オブ・マッドネス』でもソングライターとして起用しただけあり、その才能が証明されたデビュー作として話題になった。
この新作はパンデミック期間中にやむなく様々な世界中の都市(NY、LA、ギリシャ、アムステルダム)をホセ・ジェイムズと共に移り渡った放浪の記録であり、その過程で自身と向き合ったアルバム。各都市の当時の雰囲気がほぼ時系列で曲順として反映されている。「自己発見」「放浪」「友情」他が複合的なテーマとなっており、女性的な深みがある作品のため国際女性月間(International Women's Month)にリリースされる。
制作にあたって指標としたアーティスト/アルバムはスフィアン・スティーヴンス『Carrie & Lowell』や、パンデミック下にリリースされたフィオナ・アップル『Fetch The Boltcutters』、ベックの諸作等。特にスフィアン・スティーヴンスのダブル・ヴォイスとシンセによる音風景、ベックの使うギター&シンセ・サウンド、そして歌唱法やリリックはポール・サイモン、ジョニ・ミッチェルに影響され制作された。
サウンドは、ほぼターリのヴォーカル/シンセのプログラミングで制作され生楽器が入っていなかった前作『アイ・アム・ヒア』よりもオーガニックで、エレクトリックとの境界線をまたぐLAインディー・ロック的な音も取り入れている。アナログな楽器を必要としたため本作ではレーベルメイトのベン・ウィリアムス(b)、インディー・ロック・シーンで活躍するダスティン・カウフマン(ds)、ホセ・ジェイムズ『ノー・ビギニング・ノー・エンド2』の共同プロデューサーであるブライアン・ベンダー(g)、他に弦楽四重奏団も参加。
発売・販売元 提供資料(2022/12/16)
ホセ・ジェイムズの公私にわたるパートナーとしても知られるターリの4年ぶり2作目。内容はコロナ禍において夫のホセと世界を放浪した記録だそうで、訪れた各都市での創作がほぼ時系列に並んでいる。スフィアン・スティーヴンスやフィオナ・アップル、ベックからの影響が大きいと語る楽曲群は、バンド・サウンドを主としつつ弦楽なども取り入れたオーガニックなものだ。
bounce (C)池谷瑛子
タワーレコード(vol.472(2023年3月25日発行号)掲載)