彼女の歌声が、音楽という名の地図に勇敢な心の旅路を刻み込んでいく…
唯一無比のエモーショナルでパワフルな歌声で人々の心に「歌」を刻み込むアーティスト、ナタリー・マーチャントが、スタジオ・アルバムとしては実に約9年振りとなる、通算9作目のスタジオ・アルバム『KEEP YOUR COURAGE』を完成させた。時とともにより深みを増していく彼女の歌声が、今「勇敢なる心」を世界に届けてくれるのだ…。
「非凡な歌声とヴィジョンを持つアーティスト、時がたてばたつほど、ナタリー・マーチャントの音楽の力は増幅していく」 ─ Mojo
「80年代に表れた彼女は最も成功したオルタナティヴ・アーティストの一人であり、その魅力は現在もそのまま妥協することなく存在している」 ─ Vogue
1981年、まだ大学生だった頃にヴォーカリスト/作詞家、そして時にピアニストとして10,000 MANIACSに参加、6枚のスタジオ・アルバムを発表し、数々のヒット曲を生み出したのち、1995年にソロ・アーティストとして活動開始、5xプラチナム・ディスクを獲得する大ヒットとなった『TIGERLILY』でデビューして以降現在までに8枚のアルバムを発表し、そのエモーショナルかつパワフルな歌声で人々の心に深く「歌」刻み込んできたアーティスト、ナタリー・マーチャント。
2014年に発表したスタジオ・アルバム『NATALIE MERCHANT』に続く、約9年振りとなる通算9枚目のソロ・スタジオ・アルバム最新作『KEEP YOUR COURAGE』が2023年4月にリリースされることとなった。マーチャント本人がプロデュースを手掛けたこの最新作には、ガブリエル・カハネをはじめとする7人の作曲家たちによる豪華なオーケストレーションが全編にわたって収録されており、ナタリーのオリジナル曲9曲に加え、アイルランド出身のバンド、ランカムのメンバー、イアン・リンチによる楽曲「Hunting the Wren」のカヴァー曲1曲からなる全10曲が収録されている。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2022/12/02)
今作には、レジスタンス・リヴァイヴァル・コーラスのアベナ・クームソン・デイヴィスが2曲でナタリーとのデュエットを披露している他、ケルティック・フォーク・グループ、ルナサや、シリア出身の名クラリネット奏者、キナーン・アズメなどが参加した楽曲、そしてジャズ・トロンボーン奏者、スティーヴ・デイヴィスが参加した楽曲など、彼女の力強い歌声をより輝かせるアーティストたちが集結している。
ナタリー・マーチャントはこの最新作に関してこうコメントしている。
「このアルバムに収録されている楽曲は、2019年の冬から2022年の秋にかけて、世界的なパンデミックの間に書き上げ、レコーディングを行ったものです。この期間、そしてこれからも、世界や国、共同体や家族、そして個人など、あらゆるレベルで流動的な状態が続いていくでしょう。流動性と恐怖に満ちた時代を今私たちは生きているのです。しかし、このアルバムはコロナウィルスやそれに伴う世界的な混乱についてを歌ったアルバムではありません。このアルバムは、"人間の心"についての作品なのです。勇気(Courage)という言葉は、ラテン語で心/心臓を意味するCORが語源となったもの。Le CoeurやEl Corazonなど、多くの言語でその語源を何度も目にするでしょう。そう、このアルバムは、勇敢な心の旅路を地図にしたような曲を集めた作品なのです」(2/2)
発売・販売元 提供資料(2022/12/02)
A defining characteristic of Natalie Merchants career after leaving 10,000 Maniacs in 1993 is her deliberateness as a songwriter; the songs do come, but not quickly. Keep Your Courage is Merchants first collection of original songs in nine years. She didnt stay quiet during that decade -- she revisited her 1995 solo debut Tigerlily upon its 20th anniversary -- but she also spent a period of time in the early 2020s recovering from a spinal surgery that required a long healing process. Keep Your Courage documents her re-emergence after this convalescence, a record that doesnt dwell in the darkness but rather celebrates compassion, empathy, and inspiration. Merchant may have gone through an extended period of introspection, yet she chooses to look outward, even inviting Abena Koomson-Davis of the Resistance Revival Choir to duet on "Big Girls" and "Come On, Aphrodite," the pair of songs that open the album. These two tracks suggest a bit of a brighter record than what Keep Your Courage actually is. Most of the album is stately and sober, careful and cautious compositions that touch upon myths and legends as a way to address personal and political issues. Merchants inherently warm, empathetic voice keeps the album from seeming still in its quiet moments, of which there are many; most of the record either simmers slowly or requires concentration to narrow in on its core emotions. Perhaps the album could use a few more cuts like "Tower of Babel," whose spruced-up New Orleans swing is a clear outlier here, but theres something softly compelling and endearing about Merchants dedication to kindness, not to mention her penchant for literature and history. Where her peers have scaled down their ambitions, shes reaching for grand ideas and emotions on Keep Your Courage, turning her personal journey into something universal. ~ Stephen Thomas Erlewine
Rovi
オーケストラとレコーディングしながら、作品全体の印象はソウル風味もある70年代シンガー・ソングライターの趣。王道も歌い手次第でこんなにも聴き応えあるものになるのかと思わずため息。いつまでも聴いていられそうだ。話題のランカムのカヴァー"Hunting The Wren"やケルティック・フォーク・グループ、ルナサの参加が物語る彼女なりのアイリッシュ・アプローチも興味深い。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.474(2023年5月25日発行号)掲載)