寄せては引いていく音の波に身を委ねる。ほんの一瞬、忘却の中から記憶の断片が蘇る。
そして、内省の迷路へと入り込んでいく。息を深く吸い込むように聴いて欲しいアンビエント音楽。

年齢・国籍・性別不詳の音楽ユニット8eragl(エイトエラグル)による2作目のフルアルバムです。この作品の音の心地良さは、電子音楽家としての卓抜した音像処理の技術水準を感じさせるとともに、全体をつらぬくファンタジックな世界像と相俟って、聴く者を一気に深みのある独特の音楽世界に誘い込んでいくことでしょう。
先入見を与えがちなアーティストのプロフィール情報をあえて伏せ、世代や性別の境界を超えて聴かれうる音楽制作を志向するという作者の意向を汲み、「音そのもの」から各自が思い思いにさまざまなイメージを浮かび上がらせていってほしいと思います。
誰かの記憶の断片を見ているような、懐かしいような切なさを感じました。アルバムを聴きながら遠くへ出かけたくなりました。
(iu takahashi/サウンドデザイナー・環境音楽家)

流れていく弦の音は潔く、直線的で神秘的。音の余白には諸行無常を感じ得ます。なにも変わっていないようでなにかが変わっている。聴く時間や場所によって、絶えず変化する自分自身の内面を省みることができる、そんな音楽です。
(koji itoyama/サウンドデザイナー・映画音楽家)

発売・販売元 提供資料 （2022/11/28）

アンビエント音楽作家8eraglの2ndフルアルバム。 (C)RS

JMD （2023/02/25）