ケケレ第3弾となった本作は、<ルンバ・コンゴ>のルーツを探るべく、当時のキューバ音楽に接近を見せる意欲作。本作では「エル・カレテーロ(荷馬車引き)」の作曲など知られるキューバの偉大な音楽家ギリェルモ・ポルタバレスが残した作品を中心にしたレパートリーを、本来のスペイン語ではなくリンガラ語の歌詞で歌われています。演奏スタイルもフルート&ヴァイオリンをフィーチャーしたチャランガ楽団風のものをベースに、ファンキーなサックス(なんと故マヌ・ディバンゴが参加!)やトランペットのソロも登場するものなど、往年のキューバ音楽を彷彿とさせるサウンドが印象的。もちろんこれまでと同様、電気楽器は使用しないアコースティックな伴奏をバックに、ベテランたちの力強くも優雅な歌声が楽しめるのが、本作の最大の魅力といえるでしょう。アフリカ音楽ファンはもちろん、時代に流されない本当のポピュラー音楽ファンにお薦めしたい作品。 (C)RS
JMD(2022/12/02)
コンゴ音楽の黄金時代を彷彿とさせる空気感を現代化して提示するケケレの3作目。今回はかの地の音楽に大きな影響を与えたキューバ音楽に大接近した意欲作だ。歌われるのはキューバのギジェルモ・ポルタバレス作のグァヒーラが中心で、前作に比べるとグッと渋い仕上がり。バックのアコースティックなサウンドは、これまでと変わらず最高に心地良い。ゲスト参加したマヌ・ディバンゴのサックスも効果的にキマっている。
bounce (C)篠原 裕治
タワーレコード(2006年04月号掲載 (P98))