イギリスのポスト・パンク・シーンをリードするサウスロンドンの5人組、シェイム。英トップ10ヒットを記録した前作から2年、サード・アルバム『フード・フォー・ワームス』、リリース。
●プロデュース:フラッド(U2、PJ ハーヴェイ、フォールズ他)。
shameは、2023年2月24日にDead Oceansから3枚目のアルバム『Food for Worms』をリリースする。高い評価を博すアーティスト、Marcel Dzamaがデザインしたカヴァー・アートに反映されているように、『Food for Worms』でshameは、新たな超現実的な風景に入っていく。ここでは、私たちが生きている茶番的で幻想的な日常や、何もかもが可能/不可能な社会の表面下にある、語られずに残っているものが示唆される。これは、バンドが初めて、内面を掘り下げるのではなく、自分たちを取り巻く世界を捉えようとしたことを意味する。パンデミック後、バンドをやっていてまず最初に好きになったことを思い出し、彼らはアルバムの制作に取りかかった。『Food for Worms』は、彼らがそれまでに作ったどの作品よりも早く、その生命を吹き込まれた。バンドは、ヨーロッパ中のフェスティバルでプレイしながらレコーディングを行い、新曲が受けたリアクションの強さに活力を得た。shameが持つライブのエネルギーは、まるで、彼らが本領を発揮する恥部を目撃するようなもので、瓶の中の稲妻のように、このレコードに完璧に取り込まれている。バンドは、著名なプロデューサー、Flood(Nick Cave、U2、PJHarvey、Foals)に彼らのヴィジョンの実行を依頼した。各トラックをライブでレコーディングすることは、ある種の降伏を意味する。ここでは、ラフなエッジがアルバムに質感を与え、ミスは完璧であるよりも興味深いものとなる。ある意味、アルバムはタイトル(蛆の餌食となる)そのものであり、バンドが弱さを受け入れ、そうすることで新たな勇気の源に触れていることを示唆している。
発売・販売元 提供資料(2023/01/06)
イギリスのポスト・パンク・シーンをリードするサウスロンドンの5人組、シェイム。英トップ10ヒットを記録した前作から2年、サード・アルバム。 (C)RS
JMD(2022/12/14)
一昨年の前作『Drunk Tank Pink』が全英8位のヒットを記録し、着実に人気を上げつつあるサウス・ロンドンの5人組ロック・バンド。3作目となるこのニュー・アルバムは、U2やPJハーヴェイ、ナイン・インチ・ネイルズら数多くの大物アーティストを手掛けてきたフラッドをプロデューサーに迎えている。これまで同様に彼ららしいソリッドで研ぎ澄まされたポスト・パンク・サウンドが堪能できる一方で、今回はバンドの演奏を一発録りしたかのような、ラフでありながらも強烈で一体感のある音像が印象的。いままでになかったメロウなタイプの曲や、アナログ感たっぷりな温もりのあるサウンドも含めて過去最高に生々しい作品と言え、彼らのライヴ・バンドとしての魅力を最大限に活かした快作だ。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.471(2023年2月25日発行号)掲載)