| フォーマット | 雑誌 |
| 発売日 | 2022年12月16日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 朝日新聞出版 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 4910200881223 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
◆創作
江國香織 「川のある街II」
森絵都 「あした天気に」
王谷晶 「君の六月は凍る」
◆連作
川上弘美 「二人の夜」前編
◆対談
辻村深月+加藤シゲアキ
「変化する小説との向き合い方」
◆インタビュー
温又柔
「普通」を問いつづけなければならない時代に
◆連載完結
小川公代 「世界文学をケアで読み解く」
藤井義允 「擬人化する人間――脱人間主義的文学プログラム」
◆評論
渡辺祐真 問題:我々は時代の勝者と敗者をどのように決められるか?―小川哲『君のクイズ』論
三宅香帆 もう一度「自分の物語」へ―宇野常寛『砂漠と偉人たち』への軌跡
◆エッセイ
原田ひ香 「器に夢中」
藍銅ツバメ 「安倍晴明からジャック・ザ・リッパ―へ」
◆連載評論
佐々木敦(5)成熟の喪失 庵野秀明とその時代
高橋源一郎(13)たのしい知識
◆連載エッセイ
松井玲奈(6) 私のもしも図鑑
穂村弘 (11)この漫画のここが好き
◆連載小説
貫井徳郎(4)ひとつの祖国
田中慎弥(4)死神
町屋良平(4)恋の幽霊
神林長平(13)上書きされた世界――The Overwritten World
◆連作読切
大山誠一郎 和山夜羽の5W1H事件簿 (4)なぜ毎日一本だけ買うのか?
◆書評
〈季刊ブックレビュー〉
鴻巣友季子…ルートはつねにソレる 多和田葉子『太陽諸島』
高橋敏夫…「静謐(平和)」を求める常識転倒の巨篇 伊東潤『天下大乱』
水上文…モラハラからのサバイバル・キット 櫻木みわ『カサンドラのティータイム』
〈クロスレビュー〉
江南亜美子…「聞く」力の不全をこえて 河﨑秋子『介護者D』温又柔『祝宴』
倉本さおり…〈箱〉からはみ出した生 佐原ひかり『人間みたいに生きている』安堂ホセ『ジャクソンひとり』
〈文芸季評〉
中村真理子…「弱き者」たちの反乱
〈エンターテインメント季評〉
高津祐典…一四〇字に潜む無限の言葉 〈報道の現場から小説を読む〉
市田隆…不透明な真実のリアルを描く 奥田英朗『リバー』
〈本と書店をめぐる物語〉
高頭佐和子…嗅いだことがないはずの匂い 河﨑秋子『清浄島』
〈永江堂書店〉
永江朗…いまどきの「男らしさ」について考えるための10冊
◆第9回林芙美子文学賞〈事前選考通過作品発表〉
「小説TRIPPER」2022年冬季号ラインナップ紹介!
創作3本掲載、辻村深月さん×加藤シゲアキさん対談、長期連載2本完結!
今号は、江國香織さん「川のある街II」、王谷晶さん「君の六月は凍る」、森絵都さん「あした天気に」と創作が充実!
また、辻村深月さん×加藤シゲアキさんの豪華対談が実現。
そして、小川公代さん「世界文学をケアで読み解く」と
藤井義允さん「擬人化する人間――脱人間主義的文学プログラム」の長期連載2本が完結いたします。
◆創作
江國香織 「川のある街II」
川の流れる小さな地方の市街地。海に面したその一帯を縄張りにするカラスたち一羽一羽の生態と、彼らが生息している同じ土地を舞台に、先祖代々暮らすもの、地縁から離れようとするもの、旅で訪れたもの、そして子どもたち――街にかかわる人々とカラスたちの姿を同じ質量で描く野心作。前作「川のある街」につづくシリーズ第二作。
王谷晶 「君の六月は凍る」
7月の初めにわたしはその事実を知り、30年会っていない君のことを、そして君が住み続け、わたしが離れてしまった故郷の光景を思う。みんなが知り合いのこの小さな町で、君はいつもひとりでうろついていた――哀切を込めて描かれるふたりの出会い、交流の鮮烈な記憶。
森絵都 「あした天気に」
うだつの上がらない会社員の一平は、ある日何気なく作ったてるてる坊主から不思議な出来事に巻き込まれ始める。久々の帰省、そして"あの日"以来となる高校の同級生・小春との再会に、一平の心は揺れ……。読めば心はればれ、晴天の青空のように爽快で愛らしい傑作短編。
◆対談
辻村深月×加藤シゲアキ
朝日文庫創刊45周年を記念して、この秋に著作を文庫化した著者二人によるスペシャル対談! 文庫化された『傲慢と善良』『できることならスティードで』をお互いにどう読んだのか、また文庫化の意義から創作活動についてまで、広く語り合う。
◆連載完結
小川公代 「世界文学をケアで読み解く」
現代人が失いつつある「他者へのケア」は、以前にもまして注目されている。最終回は「死者(ビラヴド)の魂に思いを馳せる――想像力のいつくしみ」。ノーベル文学賞受賞者のトニ・モリスンの『ビラヴド』、目下映画化でも話題になっている平野啓一郎『ある男』、石牟礼道子『苦海浄土』、ドリス・レッシングの『夕映えの道 よき隣人の日記』をあつかう。
藤井義允 「擬人化する人間――脱人間主義的文学プログラム」
朝井リョウ、村田沙耶香、平野啓一郎、古川日出男、羽田圭介、又吉直樹、加藤シゲアキら2010年代に発表された文学作品を、1991年生まれの新鋭の書き手が「人擬き」という感覚を手がかりに読み解いてきた文芸評論の最終回では、アーティスト・米津玄師の作品を俎上に載せる。所与として情報化社会を生きる世代にとっての「文学」の意味を問う。

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