1年越し待望の開催となった「プラハの春音楽祭」
2021年オープニングコンサートを収録!
ノリントン以来の古楽勢にしてチェコの音楽家、ルクス&コレギウム1704による格別の演奏!
1946年から続くチェコ伝統の風物詩「プラハの春音楽祭」。スメタナの命日である5月12日に『我が祖国』を演奏して幕を開ける音楽祭として知られ、長く毎年開催されてきましたが、2020年はコロナの影響で開催中止に。1年あけて2021年に開催された音楽祭は音楽の持つ力を再提示する特別なものとなりました。その音楽祭から、待望のオープニングコンサートを収録したCDです。
この年の演奏はノリントン&ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ(1996年)以来の古楽勢となったルクス&コレギウム1704。18世紀前後の音楽がレパートリーの中心である彼らですが、しっかりと19世紀の楽器事情を調べた上での演奏解釈となっており、注目必至の『我が祖国』の古楽演奏となっています。
そして何より彼らはチェコの音楽家。スメタナの音楽への共感度は抜群であり、格別の思いが込められていることが音の端々からひしひしと伝わってきます。
ジャケット・デザインに用いられた写真は、1968年のソ連のプラハ侵攻を写真に収めたことで有名な写真家ジョセフ・クーデルカによるものです。
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料(2022/10/14)
2021年のプラハの春音楽祭の開幕を飾ったチェコのオリジナル楽器オーケストラによる「我が祖国」のライヴ録音。ルクスとコレギウム1704はゼレンカなど18世紀の古楽で成果を上げてきた団体。国民楽派の音楽は珍しいが、研究の成果と作品への愛情がひしひしと伝わる名演。ヴァイオリンの艶やかな音色はオリジナル楽器とは思えぬもの。チェコ・フィルをも思い出させる濃厚さ。快速で押しきった『シャルカ』や『ターボル』が熱量十分で聴きごたえある。そして『ブラニーク』の高揚は胸を熱くさせる。この演奏はチェコの古楽界だけでなく、クラシック音楽団体すべてに世界が注目するきっかけになるだろう。
intoxicate (C)雨海秀和
タワーレコード(vol.161(2022年12月10日発行号)掲載)