平沢進+会人(EJIN)での FUJI ROCK FESTIVAL 出演も記憶に新しい、ドラマー ユージ・レルレ・カワグチによるドラムソロ・プロジェクト【#STDRUMS】待望の新作!リズムとメロディーに満ち溢れた楽曲を存分に叩き尽くした、聴く者をただ躍動させる音楽がここにある。ベースに原昌和(the band apart) ゲスト参加。 (C)RS
JMD(2022/10/15)
平沢進+会人(EJIN)でのFUJI ROCK FESTIVAL 出演も記憶に新しい、ドラマー:ユージ・レルレ・カワグチによるドラムソロ・プロジェクト【#STDRUMS】待望の新作!
リズムとメロディーに満ち溢れた楽曲を存分に叩き尽くした、聴く者をただ躍動させる音楽がここにある。ベースに原昌和(the band apart) ゲスト参加。
スーツケースに仕込んだドラム・セットとともに世界を渡り歩き、幾多のオーディエンスを踊らせてきたユージ・レルレ・カワグチこと#STDRUMS(エスティ―ドラムス)の新作、ここに登場。
新型コロナウイルスの蔓延によって流石の#STDRUMS も世界を渡り歩けない状況の中で、ライヴ・レコーディング、フィールド・レコーディング、更にカセット・テープでのレコーディングといったキーワードの下、#STDRUMS は新たな音楽的実験へと向かった。いかようにも修正出来る、正確さを旨とする現代のレコーディングのあり方に正面から反抗するかのごとき、1回性を重視したライヴ一発録り。偶然性を重視し、自身の演奏だけでなく外部のノイズをも敢えて作品内に取り込もうとするフィールド・レコーディング。そしてカセット・テープでの録音は、70年代のヴァイブレーションを呼び起こす可能性へのトライだったという(1曲でthe band apart のベーシスト・原昌和がゲスト参加)。
結果としてここにあるのは冒頭から明らかな、1973年頃のKING CRIMSON の疾走感であり、LEDZEPPELIN(というかジョン・ボーナム)のヘヴィネスとグルーヴであり、時にジャズの自由さでありラテンの解放感であり、そしてドラム版SQUAREPUSHER とでも言うべき人力テクノのダンサブルさと、独特のセンスに基づくメロディアスさ。部分的にはドイツのASHRA あたりにも通じるアンビエント/チルアウト感覚も見え隠れしている。
海外に渡航出来なくなった#STDRUMS は、国内での演奏を続けた。“「こんな時代」だからこそツアーを続けた"“もしかすると創作活動そのものが禁止される時代が訪れるかもしれない"という#STDRUMS /ユージの発言は今年の2月のモノだが、その2月にはロシアによるウクライナ侵攻が始まり、半年以上が経過した。ロシア国内で反戦を叫ぶ人たちが弾圧されている現状(それらの中には当然創作する人たち、表現する人たちが含まれる)、#STDRUMS の言葉は重く、予言めいて響く。
その上で、諸々の状況やら何やらを跳ねのけ、聴く者をただ躍動させる音楽がここにある。プログレッシヴ・ロックやジャズ/フュージョンとエレクトロニックなダンス・ミュージックを高い次元で融合させた#STDRUMS の音楽は、アレもコレもいろいろままならない今、多くの人の耳と肉体をとらえるはずだ。
~大越よしはる(ライター)~
発売・販売元 提供資料(2022/10/12)
平沢進さんがロンドンの地下鉄でのゲリラ動画を見て、日本人と知らずにオファーし、平沢進+会人ツアーに参加することになったのは有名な話。
私も彼の路上ライブの映像を見て、音楽ってこんなに楽しかったんだよなーと衝撃を受けた。
ライブにも行きCDも買いました。若さは目立つけどそれゆえの情熱と実験的な音が素敵。