先行シングル“Call Me”を含む3年振り通算4枚目のスタジオ・アルバム。1曲目の“Skylight”からリズミカルで伸びやかなメロディーと透き通るような美声が舞い、その後もメロディー、演奏共に充実の楽曲揃い。近作ではエレクロトニックな意匠も導入していたが、本作ではアコースティックな歌モノを基調にしており原点回帰の雰囲気も。ジャケットも素晴らしく、フィジカルで持っておきたい女性SSWの傑作。
タワーレコード(2023/02/06)
UKのSSW、Gabrielle Aplinによる4枚目のアルバム。英国のデパートのCMに起用され有名になりこれまで多彩な才能を見せてくれた彼女の今作では、タイトルの"Phosphorescent"は青白く光るという意味のようにローファイなテンポの中にきらめくポップセンス、爽やかで風通しの良い楽曲たちばかり。アコースティックギターとピアノの弾き語り曲からエレクトロポップまで取り入れている。可憐さだけでなく約10年のキャリアで成長した彼女のいまの姿を感じることが出来る作品となっている。
intoxicate (C)石田真生
タワーレコード(vol.162(2023年2月20日発行号)掲載)
日本の音楽家との共作も多い英ポップソング・メイカーが30代に突入し、4作目を完成。これは現時点での最高傑作でしょう。ドリーミーなメロディーと、生音の美しさを活かした端正なプロダクションが高い水準で融合。その芳しさには現代のバーバンク・サウンドといった趣も漂う。何にでもなれた20代を経て、いま〈私でしかない私〉に辿り着いた。自然体で迷いのない様が、実に居心地のよい一枚。
bounce (C)田中亮太
タワーレコード(vol.470(2023年1月25日発行号)掲載)