ニューオーリンズのダイナモ、ドーン・リチャード(ダニティ・ケイン、ディディ-ダーティ・マネー)と、マルチインストゥルメンタリスト/プロデューサー/コンポーザー、スペンサー・ザーンによるコラボレーション・アルバムが完成。
リチャードのストリップダウンしたヴォーカルに導かれた『ピグメンツ』、リリース
Dawn Richardとマルチインストゥルメンタリスト/プロデューサー/コンポーザーであるSpencer Zahnは、Merge Recordsより、コラボレーション・アルバム『Pigments』をリリースする。『Pigments』は、ダンス、自己表現、コミュニティを通じて自己を発見する物語を、ニューオーリンズのコンテンポラリー・アートのシーンを通して表現している。クラシックでもジャズでもアンビエント・エレクトロニカでもなく、むしろ「ムーヴメント」の集合体である当作は、Richardのストリップダウンしたヴォーカルに導かれた一つの長いコンポジションだ。Mergeからのデビュー作『Second Line』に続き、『Pigments』はRichardの才能の新しい一面を明らかにし、Zahnの新たなイントロダクションともなる。また、Richardが、コンテンポラリー・クラシックの世界に足を踏み入れた最初のステップともなる。アルバムのレコーディング中、Zahnは部屋のサウンドとプレイヤーの息づかいを捉えることに集中し、広々とした感覚を育むと同時に、『Pigments』に貢献してくれたすべての存在に謝意を表した。参加ミュージシャンは、Stuart Bogie(クラリネット)、Mike Haldeman(ギター、電子楽器)、Malcolm Parson(チェロ、バイオリン、ビオラ)、Dave Scalia(ドラム)、Kirk Schoenherr(エレクトリック・ギター)、Jas Walton(テナー・サックス、フルート)、Doug Wieselman(クラリネット)で、二人は、回復力と自己実現に関する個人的な物語を語ることで、自分たちだけでなく、レコードに参加したミュージシャンや自宅のリスナーにも癒しと新しい可能性の場を作り出した。
発売・販売元 提供資料(2022/10/24)
ダニティ・ケインでの活動も忘れさせるほどの尖鋭的なソロ作でニューオーリンズのいまを叫ぶドーン・リチャードが、ツアーにも招いたNYのネオ・クラシカルなマルチ奏者と組んだコラボ作。室内楽風のアンビエント・ミュージックが展開されるアルバムで、ドーンはシームレスに繋がった楽曲の上を浮遊するように声を添えていく。ECM的なムードはスペンサー・ザーンのカラーで、ドーンを神秘的な音空間に放り込んで奇才ぶりを発揮する。
bounce (C)林 剛
タワーレコード(vol.468(2022年11月25日発行号)掲載)