ムタンチスのサイケサウンドとバンダ・ブラック・リオのファンクネスをカポエイラ、フォホー、カンドンブレといったブラジルの地方音楽・宗教音楽と融合したフォークサイケ/ファンクの大名盤、エドゥアルド・アラウージョ&シルヴィーニャの'76作『Sou Filho Desse Chao』が待望の世界初復刻。
60年代後半に公私におけるパートナーとなったエドゥアルド・アラウージョとシルヴィーニャ。アラウージョのほうは'68にチン・マイアのプロデュースでアルバム『A Onda e Boogaloo』をリリースし、次第に北米の音楽に接近。サンタナ、エマーソン・レイク&パーマーらに影響を受けると同時に、北東部の地方音楽を音楽産業に持ち込み一大潮流を巻き起こしたルイス・ゴンザーガらにも触発されていく。そんなアラウージョの興味が高じて制作されたのが本作『Sou Filho Desse Chao』だ。実際にバイーアのサルヴァドールを訪れ、植民地時代からのアフロ系ブラジル文化であるカポエイラやカンドンブレに心酔。またムタンチスの初代ドラマーであるヂルセウや、ノーヴォス・バイアーノスのペペウ・ゴメスらを指導したギタリストのルシアーノ・ソウザ、バンダ・ブラック・リオのベース奏者ヴァルデシール、そしてルイス・ゴンザーガの一番弟子ドミンギーニョスらを録音に参加し、サイケロック、ソウル、ファンクのエッセンスが、ブラジルの地方音楽がもたらす泉のようなインスピレーションと融合したワン&オンリーな作品へと仕上がった。かつては知る人ぞ知る名盤といった位置づけだったが、サイケファンのみならず、近年のブラジルにおけるノルデスチやアフロ・ブラジレイロ・ブームもあり一気に人気盤に。現在ではコレクター垂涎のレア盤として知られている。

発売・販売元 提供資料 （2022/09/01）