ロンドンをベースとするシンガーソングライター、ソフィー・ジェイミソン。待望のデビュー・アルバム『チュージング』をベラ・ユニオンよりリリース。
新天地、Bella UnionからリリースされるSophie Jamiesonのアルバム『Choosing』は、自己破壊の苦しいどん底から、かすかな希望の光に包まれたより安全な場所への旅を描いたパーソナル・ドキュメントだ。ElenaTonra、Sharon Van Etten、Scott Hutchisonといったソングライターの直接的でメロディックな作品からインスピレーションを受け、曲の最も基本的な部分にフォーカスしたこのアルバムは、憧れと探求、挑戦、失敗、再挑戦、そして常に、様々な形での愛の強さを率直に歌っている。2020年にリリースされた2枚のEPに続く当アルバムで、Jamiesonはサウンドを微妙に改革し、独自の形を見出した。生のドラム、ベース、チェロ、ピアノがアルバム全体に使用されされ、Jamiesonの魅力的な声がスポットライトを浴びる空間を作り出し、直接的で親密なインパクトを与える楽曲が提供されている。
発売・販売元 提供資料(2023/01/06)
ロンドンの女性シンガー・ソングライターによる待望のデビュー・アルバムはストイックな歌声の魅力もさることながら、自己破壊から希望の光に包まれた安全場所への旅を描いたという全11曲をさまざまに彩る曲ごとのアレンジも聴きどころだ。室内楽的なピアノと重厚なコーラスで荘厳さを醸し出したかと思えば、弾き語りに寄り添うバンドの演奏がグルーヴィーに躍動したり、トラッド・フォーク調の弾き語りにオルガンのドローン・サウンドを加えたりしてそれぞれの曲が持つ感情を際立たせる演出は、まさにドラマティック。圧巻は弾き語りに加えたコーラスがヒリヒリとした緊張感を生む"Fill"。そんなアレンジを主役自身と共に手掛けた新進プロデューサー、ステフ・アルチアーノの名前も記憶しておきたい。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.469(2022年12月25日発行号)掲載)