アイスランドで最も成功したアーティストの一人、アウスゲイル。新たな作曲の領域へと足を踏み入れた2年半振り自身4枚目のアルバム『タイム・オン・マイ・ハンズ』、リリース。
今年で10周年を迎える数々の記録を打ち立てたデビュー・アルバムから今日に至るまで、Asgeirはフォーク・ポップというブランドの境界を押し広げてきた。この、アイスランドで最も成功したアーティストの一人であるシンガーソングライターは、2022年10月28日、One Little Independentより4枚目のアルバム『Time On My Hands』をリリースする。『Time On My Hands』は、ここ数年、自宅やスタジオで曲作り、レコーディング、トランスレーティング、プロデュースに没頭してきたAsgeirが、内省と実験に満ちた状態の中で作り上げた作品だ。このアルバムでは、アコースティックとエレクトロニクスやブラスが繊細に重ね合わせられ、Asgeirは新たな作曲の領域へと足を踏み入れている。アルバムの素材に取り組んでいた長い期間は、Asgeirに様々なシンセサイザーの音に挑戦する機会を与えた。「スタジオにはシンセのリペア・マンがいて、沢山のヴィンテージのシンセが置いてあるんだ。アルバムのレコーディング中に、彼から古いMemorymoogを買って、多くの曲でそれを使った。『Vibrating Walls』はKorg PS-3100で書いた。Korg Deltaは昔から好きなシンセの一つで、いくつかの曲で使ってきた。『Golden Hour』では、自分の声をベース音として使っているけど、これはMoses Sumneyの『Rank and File』を聴いて思いついたんだ」とAsgeirは語る。『Time On My Hands』はAsgeirがいつもレコーディングをおこなっているStudio Hljodritで、プロデューサーのGudmundur Kristinn Jonssonと共にレコーディングされた。また、自宅でもレコーディングの一部がおこなわれている。Asgeirはほとんどの楽器を自分でプレイしているが、ドラムのNils TornqvistとKristinn Snaer Agnarson、ブラスのSamuel Jon Samuelsson、Kjartan Hakonarson、Oskar Gudjonsson、PeturBenを招き、時折、彼らにパーカッションやギターで参加してもらった。
Asgeirはアイスランド出身のシンガーソングライターだ。2012年にデビュー・アルバム『Dyrd i daudapogn』をリリース。アルバムはアイスランドのチャートの1位を獲得し、同国史上、最速で売れたデビュー・アルバムとなった。また、アイスランド・ミュージック・アワード(アイスランドのグラミー賞)で、主要2部門を含む4部門を受賞した。2014年にデビュー・アルバムの英語ヴァージョン『In the Silence』、2017年にセカンド・アルバム『Afterglow』をリリース。ワールドワイドに活動の場をひろげ、フジロックフェスティヴァルに出演する等、来日公演も数度実施。2020年にはサード・アルバム『Satt / Bury The Moon』をリリースした。
発売・販売元 提供資料(2022/09/20)
アイスランドで最も成功したアーティストの一人、アウスゲイル。新たな作曲の領域へと足を踏み入れた2年半振り自身4枚目のアルバム。 (C)RS
JMD(2022/08/20)
アイスランドの至宝と称されるシンガー・ソングライター。約2年半ぶり通算4枚目のアルバムは、彼らしいアコースティックとエレクトロニクスを融合させた美しいサウンドスケープが楽しめる一方、名器メモリーモーグをはじめとするシンセサイザーの多用がこれまで以上に印象的だ。全体的には冷淡さと情念が混ざり合ったような印象で、過去作とは明らかに色の違う新境地の一枚に。もちろん彼の美声と美メロは健在なのでご安心を。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.467(2022年10月25日発行号)掲載)