LORNA SHORE(ローナ・ショア)飛躍を遂げた前作をさらに進化させた残忍かつ壮大なる圧倒的4作目『Pain Remains』
米国ニュージャージーのLORNA SHORE(ローナ・ショア)が、約2年半ぶりとなるフルアルバムをリリースする。バンドは、2020年1月にリリースされた前作『Immortal』が大きな評判を呼んだことでSLAUGHTER TO PREVAILの日本公演に参加する予定だったが、当時加入して間もないCJ McCreeryが突如解雇されたことでライヴ活動を断念、夢の競演は幻となった。その後、Will Ramos(ex-MONUMENT OF A MEMORY、AWAKE IN PROVIDENCE)がバンドに加入、彼の凄まじい歌唱力とルックスは、メタルシーンの注目のヴォーカリストとして注目を浴びることとなった。「エネルギー、バンドの士気など俺たちの全てが生まれ変わったような気分だ」とAustin Archeyと語るように、Willの加入によって結束を高めたバンドは、挑戦的なEP『...And I Return to Nothingness』を2021年に発表。バンドが目指してきた広範囲にわたる音楽の融合に加えて、残忍さと壮大さを兼ね備えたモンスター・トラック「To the Hellfire」は、TikTokで話題を呼び、YouTubeでの再生回数は1000万超え、現在も圧倒的支持を得ている。10月14日にリリースとなる待望の4作目『Pain Remains』は、バンドのサウンドとアイデンティティにより磨きをかけた決意の作品だ。
作品の幕を開ける「Welcome Back, O' Sleeping Dreamer」のオープニングの合唱とオーケストレーションから、紆余曲折した迷宮のような楽曲構成、途方もないテクニック、生々しい感情が目の前で爆発する。そして作品の中核となる「Sun Eater」、「Soulless Existence」でも、シンフォニックメタルとブラックメタルの見事な融合、さらに凶悪なサウンドの大洪水が押し寄せる。最後には20分を超える組曲「Pain Remains I~III」が姿を現し、息もつかせず怒涛の内容で作品は幕を下ろす。Adam De Miccoは「俺たちの最大の挑戦は、数々の困難による自信喪失を乗り越え自己価値を高めることで自分自身という敵に打ち勝つことだった。『Pain Remains』は、それらを克服し、何年もバンドが目指してきたアイデアとヴィジョンが達成された作品なんだ」と自信をのぞかせる。LORNA SHOREは、エクストリーム・メタルシーンに他の追随を許さない圧倒的金字塔を打ち立てた。バンドは2022年9月から、PARKWAY DRIVEのヨーロッパツアーにWHILE SHE SLEEPSと共にスペシャル・ゲストとして帯同している。
発売・販売元 提供資料(2022/09/09)
海外メディアで大絶賛されているUSデスコア・バンドの4作目。ウィル・ラモス(ヴォーカル)が加入し、新5人体制で作り上げたフル・アルバムは大仰なシンフォニックさと極悪なデス・メタルが溶け合い、激と美を究極に突き詰めた音像に衝撃を覚えてしまう。特に表題曲を冠した組曲形式のラスト3曲のドラマ性は、本作のハイライトと言えるだろう。震えが止まらない。
bounce (C)荒金良介
タワーレコード(vol.472(2023年3月25日発行号)掲載)