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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2022年08月 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | みすず書房 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784622095521 |
| ページ数 | 459P |
構成数 : 1枚
編者序
解題
第一部 導入概念
第1章 発達論的接近法の意義
第2章 定義集
第3章 いくつかの要請
第二部 発達の諸段階
第4章 幼児期--その始まり
第5章 幼児期--力動態勢という概念--第1部
第6章 幼児期--力動態勢という概念--第2部
第7章 幼児期、その対人の場
第8章 個人としての幼児
第9章 学習とは体験の編成である
第10章 『自己組織』の萌芽
第11章 幼児期から小児期への移行--学習としての言語獲得
第12章 小児期
第13章 悪意、憎悪、孤立化技術
第14章 小児期から児童期へ
第15章 児童期
第16章 前青春期
第17章 青春期初期
第18章 青春期後期
第三部 不適切不充分な対人関係のパターン
第19章 早期に発現する精神障害--分裂病質と分裂病
第20章 睡眠、夢、神話
第21章 晩期に発現する精神障害--妄想症的なものと類妄想症的なもの
第四部 諸人民の精神医学をめざして
第22章 諸人民の精神医学をめざして
訳者あとがき
訳語考
サリヴァン重要用語・英独日対比表
詳細目次
索引
本書は、精神医学者サリヴァンの代表的遺著であり、『現代精神医学の概念』とともにもっともよく読まれ、引き合いに出されることの多い書である。〈精神医学は対人関係論である〉という題名は、その明快さと歯切れのよさによって、サリヴァン精神医学を特徴づけるキャッチフレーズとなり、一世を風靡した。
精神障害を病む患者の多くは、過去や現在の対人関係に苦しんでいる。わが国でも、対人関係の「気づかれ」が病因になることは、周知であろう。サリヴァンは、人間の複雑な動態や病院を、実験や薬物ではなく、対人関係を基礎に把えようとする。実際サリヴァンは、患者との面接においても「関与しながらの観察」をおこない、治癒への道をひらいてきた。
本書では、幼児期を中心に児童期、青春期など人間の各発達段階における対人関係の重要性が説かれ、母親役や仲間、社会との歪んだ関係がいかに病因になりうるかが、懇切に示される。なぜ幼児は「おやゆびしゃぶり」をするのか? 同性から異性へと関心の移る思春期の心身の変化はどのようなものか? われわれが日頃体験し、出会う場面についても、サリヴァンは明確に答えてくれる。青春期の社会化やその失敗を重くみる点など、フロイトと比べてみるのも、また対人関係のみならず、マイノリティへの関心など、R. D. レインの本と読み併せてみても興味深い。現代の主流の生物学的精神医学への批判の書でもある。

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