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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2022年07月31日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 南江堂 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784524232147 |
| ページ数 | 184 |
| 判型 | B5 |
構成数 : 1枚
【書評】
「緊急PCIの基本から実践まで,その奥深さや面白さを再発見できる一冊」
急性期の血行再建療法はST上昇型心筋梗塞の死亡率を大幅に低下させた.とくに1990年代後半に,冠動脈ステントを中心とする経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)が急性期の血行再建の方法として用いられるようになってから,緊急PCIはある程度確立した治療法として認知されてきた.多くの施設で24時間,緊急PCIを行える体制が整備され,しかも比較的発症早期に緊急PCIを施行できる施設へ搬送可能なわが国の冠動脈疾患の死亡率は,そのような急性期治療にアクセスするまでの時間がかかる国よりも大幅に低いことがわかっている.しかし,緊急PCIは待機的PCIよりもハードルが高く,また合併症も多くて,さまざまなピットフォールが存在するのも確かである.
さて,本書は急性冠症候群の緊急PCI治療に特化した書物である.緊急PCIの基本について解説した「基本編」から,実症例を盛り込んで解説した「実践編」まで,手技に関連する多くの事項がカバーされている.「基本編」では,最初に多くの紙面を割いて,急性冠症候群におけるPCI,とくに緊急PCIの重要性について編著者みずからが解説している.「基本編」においても,入門書とよぶには憚られるほど,きちんと細部まで章立てがなされて解説が行われている.さらに,後半部分にあたる「実践編」では実際に臨床で遭遇しうるさまざまな症例が紹介されており,読み物としても十分楽しめる構成となっている.しかもそれでいて冗長にならず,全体で200頁弱と,コンパクトにまとめられている.
冠動脈疾患の治療において,PCIは長きにわたって多くの臨床研究の対象となってきた.慢性冠動脈疾患患者に対するPCIは,生命予後改善には直結しないことが最近のいくつかの研究で示されている.このため,PCIという治療自体に関して否定的な見解をお持ちの方もひょっとしたらおられるかもしれない.しかし,同じ冠動脈の疾患とはいえ,慢性冠動脈疾患と急性冠症候群は似て非なるもので,それぞれ病理も治療法に対する反応も異なる病態である.こと急性冠症候群において,PCIの効果は生命予後の改善を含めて揺るぎないものであり,実際,臨床現場においてもその有用性を最も実感しやすい治療である.本書を読み進めていくにしたがい,緊急PCIの奥深さや面白さを再発見できそうである.編著者の伊苅先生は,わが国のカテーテル治療に関する学会である日本心血管インターベンション治療学会の理事長まで務め,Ikariカテーテルをみずから開発し,今では標準と考えられている橈骨動脈アプローチの先駆者の一人である.また,同先生は国際的ムーブメントである"Stent Save a Life"を日本で広めることに尽力し,実臨床では数多くの心筋梗塞患者を治療してきた.本書には,そんな伊苅先生のちょっとだけパーソナルな思いも詰まっているように感じるのは私だけであろうか.PCIを志す循環器内科医のみならず,メディカルスタッフにもおすすめの一冊である.
臨床雑誌内科131巻3号(2023年3月号)より転載
評者●北里大学医学部循環器内科学教室 主任教授 阿古潤哉
【序文】
日本での死亡原因はがんが第1位ですが,人類の死亡原因を世界統計で調べると,心筋梗塞が圧倒的第1位です.その心筋梗塞に対する治,P...
限られた時間内で患者救命が求められる「緊急PCI」について,施行のための準備から,待機的PCIとは異なる患者評価や適応判断・治療のポイント、合併症の注意点までをコンパクトにまとめた実践マニュアル.病変・病態別の緊急PCIの実践を学べるケーススタディでは,使用デバイスや治療戦略はもちろんのこと,考えられる最悪のシナリオとその回避法の解説も充実させた.夜間の当直時や休診日など,一人で術者となる可能性もある若手医師に心強い一冊.

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