ブリティッシュ過ぎるブリティッシュ・ロック・バンドとして世界中のロック・ファンから今も愛され、リスペクトされているザ・キンクス。RCA時代の名盤『マスウェル・ヒルビリーズ』と『この世はすべてショー・ビジネス』が発売50周年を記念して、2022年最新リマスター音源のアナログLPとCD、さらに貴重な未発表リミックスやレイ・デイヴィスのホーム・ムーヴィ映像、52ページブックレットなどこれでもかと盛沢山に詰め込んだ豪華ボックスで登場!
ブリティッシュ過ぎるブリティッシュ・ロック・バンドとして世界中のロック・ファンから今も愛され、リスペクトされているザ・キンクス。1971年、彼らはRCAレコードと契約を交わし、キャリアの新章をスタートさせた。シングル・ヒットに拘ったかつてのレーベル、PYEから解放されたことにより、レイ・デイヴィスのソングライティングは、『ヴィレッジ・グリーン・プリザヴェイション・ソサエティ』以降から続く、大胆なテーマを持つ、繊細なまでにパーソナルなコンセプト・アルバムを制作する方向へとバンドを一層推し進めていった。また1970年、イギリスとアメリカで共にトップ10ヒット「ローラ」により、この英国過ぎる英国バンドは、アメリカへも目を向け始めるようになる。
そのRCA時代最初のアルバムとなるのが、1971年にリリースされた『マスウェル・ヒルビリーズ』である。デイヴィス兄弟の出身地であるロンドンのマスウェル・ヒルからタイトルをとったこのアルバムは、兄弟のルーツを振り返りながら、大戦で疲弊し、再開発で後輩するロンドン市内から緑豊かな北ロンドン郊外へと引っ越したワーキング・クラスの人々の物語を描いた作品であり、音楽的にはカントリーやブルーグラス、ミュージック・ホールの音楽など伝統的なアメリカの音楽スタイルに影響を受けたとされている。多くのザ・キンクス・ファンから高い人気と評価を集めた作品でもある。
『マスウェル・ヒルビリーズ』のリリースに合わせ、バンドはUSツアーを行い、日程の中にはニューヨークの歴史的会場、カーネギー・ホールで1972年に行った2夜にわたる公演も含まれていた。当然のことながら『マスウェル・ヒルビリーズ』の楽曲を多数フィーチャーしたこのライヴは録音され、翌1972年に発表された2枚組アルバム『この世はすべてショー・ビジネス(EVERYBODY'S IN SHOW BIZ―EVERYBODY'S A STAR)』の半分を構成することとなる。このアルバムには、ライヴ音源の他、ザ・キンクス自身がアメリカで経験したロックバンドのツアー漬けの毎日をウィットに富んだユーモアを交えて描いたスタジオ録音曲が収録されている。またアルバムのフィナーレを飾る、レイ・デイヴィスがアメリカン・ドリームのほろ苦さをハリウッドというプリズムを通して捉えた「セルロイドの英雄」はザ・キンクスの新章を代表するヒットとなった。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2022/07/29)
RCA時代の初期2作の発売50周年を記念し、2作のアルバムを1つにまとめたデラックス・ボックスがリリースとなる。ボックスには、『マスウェル・ヒルビリーズ』と『この世はすべてショー・ビジネス』のオリジナル・アルバムを2022年最新リマスター音源で収録している他、レイ・デイヴィスによる11の未発表リミックス音源、さらに1971年のUSツアーのモンタージュ音源を6枚のアナログ、そして4枚のCDに収録。さらに1971年にツアーを撮影したレイ・デイヴィスのホーム・ムーヴィを収めたブルー・レイ・ディスクや、貴重な写真やメンバーのコメントを掲載した52ページのブックレットやザ・キンクスの聖地巡礼にも使えそうな"ロンドン・ルーツ・マップ"やフォト・プリント、ピン・バッジなどのアイテムも封入されている。
世界中に熱狂的なファンを持ち、オアシスやブラーを始めとする、ブリット・ロック、ブリット・ポップのバンドに計り知れない影響を与えてきたザ・キンクスの長い歴史においても重要な時代と呼べる初期RCA時代をより深く知るための豪華ボックスの登場である。(2/2)
【デラックス・ボックスセット内容】
LP1-2:『マスウェル・ヒルビリーズ』 (新たにレイ・デイヴィスが発見したオリジナル・マスター・テープを使用した2022年リマスター音源/カラー・ヴァイナル仕様)
LP3-5:『この世はすべてショー・ビジネス』+アルバム未収録のライヴ音源を中心に収録したボーナス・ディスク(オリジナル・マスター・テープを使用した2022年リマスター音源/カラー・ヴァイナル仕様)
LP6:レイ・デイヴィスによる11の未発表リミックス音源集
CD1: 『マスウェル・ヒルビリーズ』 (新たにレイ・デイヴィスが発見したオリジナル・マスター・テープを使用した2022年リマスター音源
CD2: 『この世はすべてショー・ビジネス』 (オリジナル・マスター・テープを使用した2022年リマスター音源
CD3: レイ・デイヴィスによる11の未発表リミックス音源集
CD4: THE KINKS 1971 USツアーモンタージュ(レイ・デイヴィスによるリミックス2曲も収録)
ブルーレイ・ビデオ: 1971年撮影のレイ・デイヴィスのホーム・ムーヴィ(15分収録)※デジタルレストア版・未発表映像
【他封入アイテム】
52ページ ハードカバー・ブックレット
ザ・キンクス"ロンドン・ルーツ・マップ"
フォトプリント
ピンバッジ
発売・販売元 提供資料(2022/07/29)
Muswell Hillbillies and Everybodys in Show-Biz, the first two albums the Kinks released under their contract with RCA Records, are paired in this super-deluxe box set from 2022. The two albums have been remastered, and theres a host of new bonus material, too. None of the bonus tracks from previous reissues of Muswell Hillbillies -- a 1998 single disc with "Mountain Woman" and a demo of "Kentucky Moon," then two similar editions from the early 2010s: a 2013-double-disc deluxe and a 2014 Legacy edition -- are on CD, nor are the additions to the 2016 double-disc edition of Everybodys in Show-Biz. Whats here is an album containing 11 new Ray Davies remixes, then a disc of The Kinks 1971 US Tour Travel Montage, which also has some new Davies remixes. Theres also a Blu-ray containing 15 minutes of restored footage from 1971 home movies of the Kinks on tour, a hardback book, memorabilia, and a map of the bands "London Roots," plus colored vinyl pressing of the two albums -- Muswell Hillbillies now spans two LPs, Everybodys in Show-Biz three, the bonus LPs covering the extra material from previous CD reissues -- and heavyweight black vinyl pressing of the new Ray Davies remixes. The decision to shuffle the bonus material onto vinyl only is a bit odd; its the kind of material that plays better on CD, not LP. The point of this Super Deluxe edition is the forest, not the trees, though: this is how the two albums play off each other, illustrating how Davies balanced soul-baring with the grand theatrical tendencies that would soon come to fruition on the Preservation project. If Muswell Hillbillies may be a stronger, leaner album, the overblown Everybodys in Show-Biz is also quite appealing, particularly when Davies leans into camp recitations of the excess of the road -- plus the band sounds lithe and loose on the live set. As attractive as the package may be -- and its quite impressive -- forcing concentration to consider these two albums a matched set is the real value of this super deluxe edition. ~ Stephen Thomas Erlewine
Rovi