バンド創世記のエネルギーと衝動のままに突っ走ったファーストアルバム『webbing of ducking』(2018年)とセカンドアルバム『1994』(2019年)。3ピースバンドの限界突破を果たし、グローバルな視点でもオルタナティブロックシーンに新たなグルーヴの風を吹き込めるポテンシャルを獲得したサードアルバム『LIFE IS TOO LONG』(2021年)を経た、4枚目のアルバムが完成した。音楽的な幅もサウンドプロダクションも、アップデートを遂げていることは一聴してわかる。しかしそれは単なる経験からくる成長ではない。むしろ経験よって"できるようになったこと"にピュアなオリジナリティやアイデンティティはあるのか否かという地点に立った、二度目の初期衝動的とでも言いたくなるような自由でタフなクリエイティビィティが光る。今までのポリシーを解体し、意味やテーマを排除したり世の中の喧騒と正面から向き合ったりと、試行錯誤を繰り返しながらピュアネスを高めることで生まれた決定的な作品。 (C)RS
JMD(2022/08/02)
ネオ・グランジ・バンド w.o.d.が、今もっとも衝撃的で進化的なロックを鳴らす!
バンド創世記のエネルギーと衝動のままに突っ走ったファーストアルバム『webbing of ducking』(2018年)とセカンドアルバム『1994』(2019年)。3ピースバンドの限界突破を果たし、グローバルな視点でもオルタナティブロックシーンに新たなグルーヴの風を吹き込めるポテンシャルを獲得したサードアルバム『LIFE IS TOO LONG』(2021年)を経た、4枚目のアルバム『感情』が完成した。
音楽的な幅もサウンドプロダクションも、アップデートを遂げていることは一聴してわかる。しかしそれは単なる経験からくる成長ではない。むしろ経験よって" できるようになったこと"にピュアなオリジナリティやアイデンティティはあるのか否かという地点に立った、二度目の初期衝動的とでも言いたくなるような自由でタフなクリエイティビィティが光る。
今までのポリシーを解体し、意味やテーマを排除したり世の中の喧騒と正面から向き合ったりと、試行錯誤を繰り返しながらピュアネスを高めることで生まれた決定的な作品。w.o.d.の新たな扉の向こうを、ぜひ体感してもらいたい。
初回生産限定盤には、841mm×1189mmの特大布製ポスターと、ポスター仕様のライナーノーツが封入される。
発売・販売元 提供資料(2022/07/27)
〈もっと馬鹿にしてくれ〉という挑発的な歌い回しと激情の追っかけコーラスに痺れる"リビド"、ストーナー・ロック調のやかましさが最高な"イカロス"など、なりふり構わず迫ってくるネオ・グランジなサウンドをはじめ、その表現にいっそう深みが増した4作目。ジャンクで殺気立ったムードから一転、"バニラ・スカイ"は従来のw.o.d.らしいヘヴィネスを残したうえで、これまでにない爽やかな疾走感やメロディアスな面が前に出ていて新鮮だった。いちばんグッときたのは、90年代のUKロックを彷彿とさせる壮大なスケールに満ちた終盤"Sunflower"~"オレンジ"の流れ。タンバリンの使い方も好きだし、黄昏時に浸れるような聴き手をやさしく包み込むヴォーカルが素晴らしい。
bounce (C)田山雄士
タワーレコード(vol.466(2022年9月25日発行号)掲載)