"ファーム・エイド"をきっかけに実現した、トム・ペティ&ハートブレイカーズをバックに従えた、80年代半ばのロックなディランのライヴ! (C)RS
JMD(2022/07/27)
"ファーム・エイド"をきっかけに実現した、トム・ペティ&ハートブレイカーズをバックに従えた、80年代半ばのロックなディランのライヴ!"
ボブ・ディランとトム・ペティといえば、真っ先に思い浮かべるのがトラヴェリング・ウィルベリーズ。それに先駆けること2年。86年に行われたTrue Confessions Tour"で、両者は北アメリカとオセアニア、そして日本を巡る60本のツアーを一緒に行っている。しかも、ダブル・ヘッドライナーによるジョイントなどではなく、ディランのバックをハートブレイカーズが務めるというものだった。前年の85年に、"ファーム・エイド"で共演したことがきっかけになり、ツアーへと発展したようで、それがこのスペシャルな編成を可能にした。この音源は、そのダウンアンダー・レッグの終盤、86年2月24日に、オーストラリア・シドニーのエンタテインメント・センターでのライヴを収録したものだ。80年代初頭のゴスペル期を経たディランは、作品を重ねるも調子が上がらない時期。対して、トム・ペティはアルバムが3作連続でビルボードの1ケタ台にランクされるなど絶好調。それに対してディランのいじけた発言もあったようだが、なかなかどうして、堂々としたパフォーマンスを聴かせている。ディランはこのツアーの前にリリースされた『Empire Burlesque』(85年)からの新曲を5曲も演奏しており、後のツアーでは一度も演奏したことがない楽曲もあるだけに、なかなかレアだ。また、カヴァー曲も多く、ドン&デューイの「Justine」、ハンク・スノウ「I'm Moving On」、レイ・チャールズで有名な「That Lucky Old Sun」、さらにライ・クーダー「Across The Borderline」なんて曲もやっている。ディランにとってはチャート方面では暗黒期だが、ライヴはやはりすごい。80年代型ロックなディランもいい。
発売・販売元 提供資料(2022/07/22)