ダド・モロニ、ジェスパー・ルンドガード、リー・ピアソンによる国際色豊かなピアノトリオ作
往年のNHOPとピーターソンの関係を彷彿させるようなライブ盤
アメリカの伝統とヨーロッパの現在を昇華し、発展させた演奏を魅せる
イタリア人ピアニスト、ダド・モロニ、デンマーク人ベーシスト、ジェスパー・ルンドガードとアメリカ人ドラマー、リー・ピアソンといういずれも国際的に活躍するメンバーで構成されたピアノトリオ、ライブ盤。
ダド・モロニは、現代最高峰のピアニストと呼び声の高いケニー・バロンとのデュオでの活躍で知られ、オスカー・ピーターソンや他のアメリカのピアノの巨匠たちの要素を、その豊かな創造性によって、彼独自のスタイルに適応させヨーロッパ的な文脈の中に取り込んでいる。
デンマーク人ベーシスト、ジェスパー・ルンドガードはその絶妙なテクニックと完璧な概観、そして素晴らしいビートで演奏を下支えする。トミー・フラナガン、ハンク・ジョーンズ、デューク・ジョーダン、ホレス・パーランのトリオのレギュラー・サイドマンを務めるなど、実力は折り紙付き。
ドラマーのリー・ピアソンは若い世代で、ハンク・ジョーンズとケニー・バロンに師事している。どんなトリオでも明るくするような意欲的で熱のこもった演奏が持ち味で、エリカ・バドゥ、スヌープ・ドッグなどとも共演を遂げるなど、ジャンルを越えた活躍を見せる。
2015年4月、デンマークの大ベーシスト、ニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセン(NHOP)の生誕70年を祝して開催された記念コンサートで3者は初めて顔を合わせた。
本作はNHOPを記念したコンサートシリーズの一環として、2016年5月20日から21日にかけてJazzhus Montmartreで録音。驚くべきことにこのトリオにはリハーサルもサウンドチェックも必要なかったのだとか。アメリカン・ピアノ・トリオの伝統に基づいた長年のトレーニングとプロ意識がなせる業と言えるかもしれない。とりわけ、ピアニストのダド・モロニはNHOPと共演したことがあり、彼もまた、ピーターソンをはじめとする偉大なアメリカ人ピアニストからの伝統を守り、創造的に発展させるミュージシャンの一人なのである。
発売・販売元 提供資料(2023/08/17)