現代ジャズ最高峰ドラマー、ケンドリック・スコットのブルーノートから3枚目となる最新作は、全編コードレス・トリオによる意欲作!
ケンドリック・スコットが自身のバンド、オラクルと共に2019年にリリースした『A Wall Becomes A Bridge』に続く本作は、ヒューストン出身のサックス奏者ウォルター・スミス3世と、ベーシストのリューベン・ロジャースによるトリオ編成。コードレスならではのスリリングなプレイが繰り広げられている。ニューヨークの著名なイベント・スペースであるザ・ジャズ・ギャラリーのアーティスト・フェローシップ・シリーズのため、アーティスティック・ディレクターを務める坂入リオが依頼したことからスタートした本作には、8曲のオリジナル曲と、ボビー・ハッチャーソンの楽曲(「Isn't This My Sound Around Me」)の新たなアレンジを1曲収録。
パンデミックの期間中に生まれたこのアルバムについて、スコットは「私はよく自分の経験したことをテーマにして曲を書くんだけど、このアルバムでは私の視点からズームアウトして、代わりにみんなの視点に立ちたいと思ったんだ。パンデミックによって、みんな自分が逃げていた影に向き合わざるを得なくなったからね。そして普段僕のバンドのオラクルではギターとピアノを中心にサウンドが構成されているんだけど、この2つの楽器を取り去ることで、聴覚的に何ができるだろうと思ったんだ。ベースのリューベンは純粋で愛情に満ちた方法でこのアルバムの世界をナビゲートしてくれたし、サックスのウォルターのサウンドはいつも美しく、私にインスピレーションを与えてくれる。いつも指針となる存在だよ」と語っている。
【パーソネル】Kendrick Scott (ds) Walter Smith III (ts) Reuben Rogers (b)
発売・販売元 提供資料(2023/01/24)
現代ジャズ界を牽引する最高峰ドラマーのブルーノートから放つ3作目は、サックスとベースを迎えた全編コードレス・トリオによる代物。自身のバンド、オラクルで奏でる先鋭的で厚みのある音像とは違い、コードレスならではの一切の無駄を削ぎ落としたスリリングな展開と一音一音を丁寧に紡ぎ上げた8曲のオリジナルに加え、マッコイ・タイナーとボビー・ハッチャーソンによる古典の新解釈も実に洒落ている。
bounce (C)野村有正
タワーレコード(vol.471(2023年2月25日発行号)掲載)