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手外科診療ハンドブック(改訂第3版)

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フォーマット 書籍
発売日 2022年07月21日
国内/輸入 国内
出版社南江堂
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784524228027
ページ数 508
判型 B5

構成数 : 1枚

【書評】
本書は,牧裕先生,金谷文則先生,坪川直人先生の編集のもと,新潟大学の故田島達也名誉教授門下の先生方により執筆された.2004年の初版発刊から9年後の2013年に発刊された第2版に,新たな知見や治療法などを加えて改訂した第3版である.

1974年から毎年開催されてきた"新潟手の外科セミナー"は,手外科に興味をもつ者であれば一度は参加し,そこで配布されるテキストを用いて勉強した経験があると思う.序章のなかで,本書はこのテキストをベースに実験データなどを極力省き,臨床部分のエッセンスをまとめたものであると書かれている.したがって,セミナーへの参加がむずかしい先生方にとっては,きわめて有益な書となるであろう.また,本書の目標は,最新情報だけではなく,より安定した治療成績を提供することであり,手外科専門医ではない若手医師の教科書にもなりうる.

本書は,大きく総論と各論に分かれている.総論は,「I.手外科診察のポイント」,「II.検査(診断)の要点」,「III.治療の一般原則」から構成され,手外科診療を行ううえで必要な知識のみならず心構えに関しても述べられている.このなかでも,特に「I.手外科診察のポイント」にある「症候別の診断の進め方」,「III.治療」の一般原則にある「治療適応決定上考慮すべき事項」では,臨床現場に即した内容が網羅されており,若手医師には大いに参考になるであろう.この総論を読むと,新潟手の外科グループの先生方の手外科に対する熱い思いとメッセージも感じ取ることができる.

各論は,外傷から慢性疾患,先天異常,腫瘍・腫瘍類似病変,さらには精神的な問題を含む手の疾患まで日常診療で遭遇するものをほぼ網羅している.外傷・疾患ごとに特徴・概念,症状と診断,治療の重要なポイントが,明快な文章で書かれている.したがって,本書は単なる手術書ではなく,各外傷や疾患を治療も含めてトータルに理解することを目標にしたものであることが理解できる.図表や写真も豊富に含まれており,視覚的にも理解を深めることが容易である.いずれの章もすばらしい内容であるが,個人的には腱損傷に関する章が術後のリハビリテーションを含めて読み応えがあり,たいへん勉強になった.

本書冒頭にある「改訂第3版の序」のなかで,編集者を代表して牧裕先生は,コロナ禍と厳しい国際情勢を背景とした重苦しい時代に本書をつくっていたことはきっと忘れられないと書かれている.また,「献辞―田島達也先生に捧ぐ」で吉津孝衛先生は,手の外科に大きな情熱と努力を注がれた田島達也先生に心からの敬意をもって本書を捧げたいと述べられている.このように,本書は田島門下生である新潟手の外科グループの先生方の思いが詰まった書籍である.ハンドブックという名前がついてはいるが,手外科を実践していくうえで必要なエッセンスが組み込まれている.手外科専門医はもちろん,ぜひとも若い世代の先生方には本書を通読し,手外科に対する理解を深めて,専門医としての道を歩み出してほしい.

臨床雑誌整形外科74巻4号(2023年4月号)より転載
評者●北海道大学大学院整形外科教授 岩崎倫政


【改訂第3版の序】
2004年の初版発刊から18年,2013年の第2版の発刊から9年が経過しました.幸いこれまでに多くの方に本書をお使いいただいていますが,,,...

  1. 1.[書籍]

手外科領域の修練の場として半世紀に及ぶ伝統と実績を誇る,新潟手の外科セミナーのエッセンスをまとめたハンドブックの改訂版.安定した治療成績を得るために必要な病態理解,診察から治療方針の決定,治療法の概念まで,新たな知見と実臨床で積み重ねた経験を反映して内容はさらに充実.上肢の手術に携わる整形外科医にとって指針となる必携の一冊.

作品の情報

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アーティスト: 牧裕

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