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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2016年07月 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 集英社 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | 文庫 |
| SKU | 9784087459647 |
構成数 : 1枚

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●第一巻は仏教伝来から崇峻帝暗殺前夜まで。日本の政治情勢だけでなく、東アジア情勢(とりわけ朝鮮半島情勢)を詳説し、日本との関わりを深く掘り下げて、日本の政治情勢を考察。学校の授業では全く欠如していた視点が新鮮で、30年前は夢中に読んだことを思い出しました。
● 第二巻は崇峻帝暗殺から小墾田遷都、そして冠位十二階、十七条憲法まで。中でも十七条憲法の分析には第六章と第七章の二章分・200頁と、それだけで文庫一冊分のボリュームで圧倒。その五重塔的構造と円環的構造を明らかにしています。まあ聖徳太子が、そんな構造を意識していたかは別の話ですが・・・。
● 第三巻は隋帝国の成立から滅亡まで。法興寺と法隆寺の建造、遣隋使の派遣、そして聖徳太子の挫折を描きます。第一章と第二章の100頁に亘り、隋の成立と煬帝の政治を叙述。ここまでの記述が必要か否かは分かりませんが、挫折しないためには流し読みもありかと。
● 第四巻は隋の滅亡から聖徳太子の死、一族の滅亡まで。第二章から第四章までの150頁に亘り、「勝鬘経義疏」「維摩経義疏」「法華義疏」を解説。ここが読破するにあたっての最大の難関です。ただスルーしても全体の概略は理解できます。太子の十七条の憲法の精神・思想は、現代政治や思想・宗教に至るまで脈々と影響を及ぼしている。つまり結論は、聖徳太子は実在する偉大な人物だったということ。