Our Roots Run Deep

2012年にEP盤『ザ・コーダライン・ EP』でデビューし、これまで4枚アルバムをリリースするアイルランド出身の4人組オルタナティヴ・ロック・バンドのライヴ・アルバム。2022年3月8日,ダブリンの 3Olympiaでのライヴ録音。

コダラインがダブリンの居心地の良いソールドアウトの3オリンピア劇場のステージに立ったとき、ヴォーカル/マルチ・インストゥルメンタリストのスティーヴ・ギャリガン、ベース/ヴォーカル、ジェイソン・ボランド、ギター/ヴォーカル、マーク・プレンダーガスト、そしてドラム/ヴォーカル・ヴィニー・メイはパンデミックによりメンバー、ファンとの約2年の別離を経た解放感を味わうと共に友情、兄弟愛、音楽共同体に、そして2005年以来彼らが丹念に築いてきたオーディエンスとの共生関係が本当に重要であることを認識した感動のライヴ。

全17曲を収録した本作はそのような解放感に満ちておりアイルランド出身のフィリップ・マギーがプロデュース。80分を超える楽曲の中に、コーダラインの最も貴重な楽曲と3つの魅力的なカヴァーも収録。

高らかに歌い上げるポップ・ロック・アンセムや、瑞々しく切ないバラードで知られ、世界中のラジオやストリーミング・チャートのトップを飾ってきたKodalineだが、この特別な公演では、チェロ奏者のDavid Doyleとキーボード/ヴォーカルのDavid Prendergastも参加し、音響機器を使用して、温かいリビングサウンドに質と深さを加えるのに貢献。静かながら、バンドの感情的な歌詞と複雑に織り成されたハーモニーを前面に押し出したサウンドでその痛烈な響きをさらに際立たせている。

最新作『One Day At A Time』のリード曲「Wherever You Are」、3枚目のアルバム『Politics of Living』からの「Brother」、デビュー作『In A Perfect World』のリード曲「High Hopes」など、盛りだくさんな内容。バンドはここでも、マイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」を陰鬱でドラマチックに、サム・クックのソウル・クラシック「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」をほぼアカペラで、そしてザ・ダブリンズやザ・ポーグスが広めたアイルランドのスタンダードに近い「ダーティ・オールド・タウン」という貴重なカヴァーを収録。

彼らの芸術性の純粋さと、世代を超えて彼らが与えてきた音楽的影響の壮大なショーケースであり、彼らの無防備で、シンプルで、本質的な魅力の詰まった作品だ。