| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2022年07月03日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| レーベル | 北極バクテリア |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | NB1022 |
| SKU | 4988044853393 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 01:03:56

※ショッピングカートおよび注文内容の確認画面にてフラゲのお届けになるかご確認ください。
※各種前払い決済をご利用の場合、フラゲは保証しておりません。
※フラゲは配送日時指定なしでご注文いただいた場合に限ります。
読み込み中にエラーが発生しました。
画面をリロードして、再読み込みしてください。
どん詰まりには壁があるというよりはむしろ、ドアがあると僕は言いたいのだが。
開けて、閉めて、開けて、閉めて、開けて、閉めたら、入れない、のがドアというものであって、
ドアを開けるからこそ、中に入れたり、外に出られたりするわけで、
もちろん誰か先人が或るドアを開けっ放しにしておいてくれたおかげで入っていける場合もあるんだけど、
閉まったままになってる肝心なドアを見つけ出して、自分の意志でそれを開けなきゃならない場合も当然ある。
1950年生まれの遠藤ミチロウがザ・スターリンを結成したのは、1980年のことだから、
遠藤ミチロウは30歳という高齢でパンク(当時すでにパンク・ブームは過去のものになりつつあった)というドアをえいやッと開いたわけだ。
遅れてきた青年ならぬ、遅れてきたパンクスというところだが
(正確に書くと、ザ・スターリンがライブ・デビューするのは6月で、遠藤ミチロウの誕生月は11月だから、
ザ・スターリン結成時は、遠藤ミチロウは30歳を目前にした、まだぎりぎり20代の29歳だったのだ)、
コケシドール→バラシ→自閉体→ザ・スターリンという具合に、どうも遠藤ミチロウは、
閉じ籠もる、開け放つ、閉じ籠もる、開け放つ、という二極の振り子運動による試行錯誤を繰り返していたようで、
ザ・スターリンという把手(ドアノブ)をつかみ、パンクのドアを開いた遠藤ミチロウは
渦中に入っていったのか、それともどこか圏外へ出ていったのか。
(ドアにもいろいろあって、自動ドアとかどこでもドアとかスウィングドアとか回転扉とかいった、特殊なドアもあるけど、
やっぱり大事なドアは自分で正しいノブをつかんで正しく回さないと開かない……。)
で、遠藤ミチロウが最後に組んだバンドがジ・エンド。
遠藤ミチロウはこれで閉じようとしていたのか、それとも閉じつつも天井にでもドアを見出そうとしてたのか……。
囚われの天国、野放図の地獄。
軟禁されたハードコア、強硬なフォークソング。
押し殺された呪文、解放される予言。
血塗られた前世と蝕まれる来世の間で今世を泳ぐ魚は、水槽で溺れてるのか、川の流れに沈んでるのか、
それとも地上絵となって天空にアイシャドウの目配せしてるのか。