| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2022年06月01日 |
| 国内/輸入 | 輸入盤:国内流通仕様 |
| レーベル | King International |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | KKC6534 |
| SKU | 4909346028869 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 01:17:10
日本語帯・解説付
【曲目】
1. ヴィヴァルディ(1678-1741):プレリュード イ短調~ヴァイオリン協奏曲 RV 355に基づく
2-4. ジャン=マリ・ルクレール(1697-1764):ヴァイオリン協奏曲 イ短調 op.7-5
5-7. ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 RV 384
8-10. ロカテッリ(1695-1764):ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.3-8
11-13. ルクレール:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.10-3
14. ヴィヴァルディ:プレリュード ハ長調~トリオ・ソナタ RV60 に基づく
15-17. ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 RV 179a"アンナ・マリーアに"(オリヴィエ・フォレによる補筆完成版)
【演奏】
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ
(ヴァイオリン/1665年製ヤコブ・シュタイナー、弓/ピエール・トゥルテ)
レ・ゾンブル
(マルゴー・ブランシャール(ヴィオール)&シルヴァン・サルトル(フルート)、ほか)
【録音】
2021年4-5月
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温和や寛ぎといった個性が仇になるのか、宮廷音楽家の節度を感じさせる演奏を探して、なかなか見つからない時期が続いた。
コロナ禍のビザ発給待ち、息子とリヨン帯同を願っていた時、発売後にすぐに売切、作曲家と同じ言語圏の仏人演奏家で聴くのは諦め、既存の録音を購入(Naxos8570888、8570889、8572867、Chan0551、0589)し、リヨンへ共に渡航した。
聴いていて、現代演奏者よりも当時の作曲家の方が演奏技術が優れていたと感じる時がある。それが、ヴィヴァルディとルクレ―ルだった。もたもたと聴こえる部分があるのが不思議で、もしかすると作曲家本人の方が超絶技巧者だったのではと思ったのだ。
リヨンから帰国3年後、ド・スワルテ氏の演奏をCDで聴き、改めてルクレ―ル作品の美質が心身に響く。Tr.3/Op.7-5 第2楽章、リヨンの穏やかで開放的な空気感を思い出す。予感と期待に溢れた温雅な甘美を連れてくる。
日本語解説と日本語訳は、簡潔でも梗概以上の奥行きある知識を訳注と共に提供。今春から輸入販売元が別の会社に移ったが、今後とも、日本語訳と訳者解説を是非付けて欲しい。読後の理解と展開が遥かに違ってくる。
“ド・スワルテは、フレ―ズ単位どころか、一音一音にもメッサ・ディ・ヴォ―チェのニュアンスを施しゆく丁寧なアプローチ。”(寺西 肇、ブックレット 巻頭 訳者解説より)
他の演奏家も解釈により様々な技巧を施していると思うが、門外漢の私は教えてもらわないと、このような感受はできなかった思う。叙情性の現出や活写はこのような演奏家の勤勉にもある。
オリヴィエ・フ―レ氏(音楽学者・舞踊家、多分 イタリア・アントニオ・ヴィヴァルディ協会(ヴェネチア)の一員)による解説には、トリノのソミス先生とヴェネチアのヴィヴァルディ親子の厚誼と関係、ヴィヴァルディとロカテッリの出会い、ソミス門下生の仏人ルクレ―ルの熟達の非凡な速さとロカテッリとの出会い等が記載。三者の個性と時代模様が織りなされた作品を、伊仏の音楽関係から聴くアルバム。何回も読み直して、理解を更に進め深めて行きたい。
ジャン=マリ・ルクレ―ルJean Marie Leclaireの祥月命日(1764年10月22日)に。