| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2022年03月08日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 名古屋大学出版会 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784815810610 |
| ページ数 | 584 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
序 章
1 東アジアの貨幣の性質に関する諸仮説
2 本書の立場
3 用語の定義と本書の構成
第I部 東アジアの国際通貨
第1章 国際通貨としての宋銭
――王安石の通貨政策の再評価
はじめに
1 「信用貨幣」としての宋銭
2 物価水準の上昇
3 銅銭の地域的偏在としての銭荒
4 物価水準と鋳造量の関係
5 国外での宋銭の流通と国外持出禁止政策
6 王安石の銅銭持出解禁の再評価
おわりに
第2章 遼北宋間における宋銭の循環
――太平銭偽造の背景
はじめに
1 澶淵の盟約と榷場貿易
2 銅銭流通と密貿易の関係
3 遼で偽造された北宋の太平通宝
おわりに
第3章 高麗における流通銅銭不在の苦悩
――国際通貨確保の制約性
はじめに
1 銅銭流通の前提としての交換の存在
2 人々の貨幣への理解
3 中国の銅銭と紙幣の流通
4 李朝時代の自国貨幣と中国貨幣の対照性
5 国際通貨確保の困難性――従属国の限界
おわりに
第II部 古代日本における自国銅銭流通の意義
第4章 和同開珎銀銭の流通より見た市場動向の独自性
はじめに
1 隷開と不隷開の銭文について
2 和同開珎銀銭の初鋳の時期について
3 不隷開から隷開への切換の時期について
4 銅銭の使用促進策と「献銅銭」の問題
おわりに
補論1 無文銀銭の価値と和同開珎の公定価値の問題
はじめに
1 3/4常説と2常説の内容
2 両説の問題点
3 第3の仮説
4 和同開珎の銀銭と銅銭の公定比価の問題
おわりに
第5章 市場と貨幣に対する律令政府の支配力の限界
はじめに
1 交換の媒介としての銅銭
2 律令政府の市場価格に対する制御能力の限界
3 銅銭の地金価値について
4 金銭・銀銭・銅銭の問題
5 旧銭と新銭の市場での価値の問題
6 法定価値からの乖離の過程について
おわりに
第6章 平安中期の使庁権力拡充と銅銭流通途絶
はじめに
1 平安時代前半期における銅銭の流通と価値の問題
2 貨幣への支配力の強化と貨幣保持の危険性について
おわりに
第III部 宋銭の移動と中国大陸における貨幣の変貌
第7章 日本への宋銭流入
――12世紀末期の宋銭排除論とその背景
はじめに
1 宋銭の本格的流通と物価問題の発生
2 宋銭流通に対する支配者層の反応
3 宋銭流通の維持を可能にした要因としての砂金
おわりに
第8章 南宋の銅銭流通量の問題
はじめに
1 通説的理解
2 銅銭の鋳潰し発生の意味と銅銭鋳造不振の真因
3 銅銭の流通量
おわりに
補論2 北宋四川における交子の発生過程について
はじめに
1 四川の交子発生に関する通説の整理
2 四川の構造上の特質から発生する為替
3 四川振出の私交子への収束
4 交子の貨幣化と官営化
5 四川商人の為替に対する理解
おわりに
第9章 金における紙幣流通の拡大と宋銭の移動
はじめに
1 当初の交鈔のしくみの復元
2 交鈔が貨幣化していく過程
3 河南路の特質と交鈔流通化との関係
4 交鈔の流通拡大の銅銭に対する影響
5 遼との相違点とその原因
6 銀の貨幣化
おわりに
第10章 元明時代の紙幣流通の盛衰と流通貨幣の変化
はじめに
1 紙幣流通化の過程における信認獲得の努力
2 中国南部での宋銭流通の継続と国外への流出
3 銅銭を基盤とした幣制改革と紙幣流通崩壊の関係
4 明代における宋銭の消滅と銀流通の意義
おわりに
第IV部 中世日本における金融の発達
第11章 11世紀の返抄を媒介とした為替
はじめに
1 為替手形の定義と返抄・下文の使用方法
2 信濃前司に関わる一連の文書
3 返抄の為替手形的使用
おわりに
第12章 割符のしくみとその革新性
――2種類の割符の並存理由
はじめに
1 備中国新見荘より東寺に送付された2種類の割符
2 先行研究における為替文言の割符のしくみの理解
3 割印の施された「もう1つの文書」
4 割符による送金の全体像
5 2種類の割符の並存理由とその革新性
おわりに
第13章 為替文言の割符の割印の問題
はじめに
1 新しい仮説(単独印説)の内容
2 単独印説の検証
おわりに
第14章 原初的替銭の特質
――2種類の替銭の並存理由
はじめに
1 替銭に関する先行研究と割符のしくみの確定
2 原初的替銭に使用される文書
3 原<...
貨幣、この自由にして御しがたきもの――。宋・遼・金・元・明・日本・朝鮮など、東アジア各地に流通した宋銭は、それぞれの政権の思惑を超え、為替や紙幣を誘発しつつ、経済・社会・政治を大きく動かしていった。文献と考古学的知見を踏まえた丹念な検証により、従来の見方を一新する画期的な貨幣・金融史。

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