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心不全療養指導士認定試験ガイドブック(改訂第2版)

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構成数 : 1

【書評】
超高齢社会を迎えた今,本邦の心不全患者は増加し続けており,その平均年齢は80歳を超えた.心不全は入退院を繰り返し死に至る疾患であり,がん,認知症,腎不全などの併存症も多く,独居やフレイルなど社会的・家庭的にも多くの問題を抱えるようになってきている.心不全患者に対しては,医師が単独で医学的介入を行うだけでは入院回避やQOL,ADLの維持が困難なことが多く,看護師,薬剤師,リハビリ指導士,栄養士,医療ソーシャルワーカーなどの多職種が多面的に介入する必要がある.これにより,生活態度が改善,セルフモニタリングが可能となり,薬剤アドヒアランスが上昇し,運動能力や栄養状態が維持され,その相乗効果が入院回避やQOL,ADL改善などに結びつくと考えられている.
2016年に日本脳卒中学会,日本循環器学会などの21学会は連名で「脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画」を発表した.このなかで心不全は重要疾患として記載され,人材育成,医療体制の充実,登録事業の促進,予防・国民への啓発,臨床・基礎研究の強化の五つの戦略が提案されている.また,2018年12月には「脳卒中・循環器病対策基本法案」が成立した.現在,都道府県単位で循環器病対策推進計画が策定されている.本書は,そのような状況のなか,日本循環器学会が人材育成への取り組みの一つとして,心不全療養指導士資格を創設したのに伴って2020年に出版され,このたび改訂第2版の発行となった.
本書の特徴としてまずあげるべきは,心不全の治療が最新のガイドラインに沿って書かれているだけでなく,看護,リハビリ,栄養などについては欧米の心不全チーム医療の骨格に沿った形で非常に正確に理論的に書かれている点である.第1章では心不全療養指導士の役割・機能が明記された.第3章は初版から記載されている「患者教育に必要な基礎的理論」と「療養指導の評価および修正」であるが,その内容は他の書籍とは一線を画している.第7章の「心不全の療養指導」では,患者視点での日常生活における指導が網羅されているが,第10章では季節の変化,旅行時,災害時などのような,より特殊な指導にも踏み込んである.第11章では,がんと比較すると歴史が浅い,心不全の緩和ケアについても詳細に述べられている.また,第12章では今後の地域包括ケアシステムを見据えて在宅医療や介護との連携,介護者への支援にまで踏み込んである.第13章の症例報告書も,単なる療養指導士資格取得のためのフォーマットではなく,どのような記載が実践的で患者の役に立つかという視点で網羅されている.2色刷りで読みやすい点も強調されるべきで,本邦の高齢心不全患者は医療と介護の両者に関わることが多いのであるが,療養指導士を目指す方ばかりではなく,多くの職種の方に読んでいただけるのではないだろうか.「心不全療養指導士の主な役割は,幅広い専門知識と技術を有する医師以外の医療専門職が,患者に対して最適な療養指導を行うことにある」と記述にもあるが,本書は以上のような点で,本邦で最もわかりやすく実践的な心不全の書である.

臨床雑誌内科130巻2号(2022年8月号)より転載
評者●兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科 診療部長 佐藤幸人


【改訂第2版 刊行にあたって】
心不全はあらゆる循環器病の終末像であり,増悪と寛解を繰り返しながら,運動耐容能の,....

  1. 1.[書籍]

日本循環器学会より創設された「心不全療養指導士」認定制度のカリキュラムに準拠した学会編集の公式ガイドブックの改訂第2版.心臓の構造といった基礎的な内容から,ガイドラインに準拠した心不全の診断・治療・療養指導について網羅的に解説.今版では,心不全ステージ別の療養指導の実際,妊娠期の治療,せん妄の支援について追加し,資格取得に必要な症例報告書の記載方法もよりわかりやすく解説し,知識確認問題は全問リニューアルした.本資格取得を目指す受験者が自己学習のために広く活用できる一冊.

作品の情報

メイン

フォーマット 書籍
発売日 2022年03月14日
国内/輸入 国内
出版社南江堂
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784524232130
ページ数 280
判型 A4

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