それぞれが多岐に渡り活動を続ける、ゴンドウトモヒコ、山本哲也、徳澤青弦、神田智子の4人による音楽家集団anonymass(アノニマス)2004年発表の2ndアルバムをカラーヴァイナルでアナログ化リリース。鈴木惣一朗(WORLD STANDARD)、青柳拓二(Little Creatures)、伊藤ゴロー(moose hill、naomi&goro)、田中邦和(sembello)ら多彩なゲストミュージシャンと共に作り上げた本アルバムは、アコースティック/電子音のニュートラルな配置センス、際立ったメロディライン、音楽手素養に裏付けされた確かな演奏力等々、あらゆる面で驚くほどハイレベル。ポップス、テクノ、クラシック、現代音楽、ブラジル音楽など様々な側面を見せながらも一枚の油絵のような印象で、愁いを帯ながらも暖かみのある素晴らしいポップミュージック。國崎晋氏によるライナーノーツをあらたに収録。
発売・販売元 提供資料(2022/02/17)
〈コンポーズ〉という言葉は、いまやラップトップのトラックパッドを弄ることさえも意味しているのだけれど、それを踏まえつつ本来の〈コンポーズ〉という意に忠実に向き合おうとしている器楽演奏家集団、anonymass。ユーフォニウムやチェロなどが奏でる明度の高いメロディーと心地良い和声、数十年に渡るポップス・ヒストリーの上に立ったツボを突いたアレンジメント、それらももちろん素敵だが、師匠筋にあたる鈴木惣一朗やLITTLE CREATURESの青柳拓次ら、濃度の濃い音楽家に浸ることによって、このセカンド・アルバムでは、彼らが本来持っている〈泥〉のような部分を時折吐き出してくれているのが嬉しい。また、神田智子のまっすぐな歌声が、この種の音楽が孕んでいる〈心地良く聴き流されてしまう危険性(それはもちろん聴き手の自由だ!)〉を意識的に回避している。耳の奥、脳の手前でコロコロと響く、そんな音楽。
bounce (C)小田 晶房
タワーレコード(2004年04月号掲載 (P73))