| フォーマット | LPレコード |
| 発売日 | 2022年04月15日 |
| 国内/輸入 | 輸入 |
| レーベル | Stones Throw |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | STH2465 |
| SKU | 659457246549 |
構成数 : 1枚

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初めて目にした時は奇妙な出で立ちのように思えたが、
クネクネと身をよじらせながらもバンドとして鳴らしている音楽がかっこいい。
今作は彼がノンバイナリーを公表して初めての作品になるという。
アーティスト自身のパーソナリティに関する日々の苦悩は当事者以外には細いところまでは想像の及ばない領域だと思うが、彼はノンバイナリーであることを公表しそれを世界と共有したことで「自分自身を深く知るための方法になった」と語っている。他者から見られているという過剰な意識から解放され、より自分自身のことを包括的に理解することができたのだと。
音楽に限らず創作活動とは、その人自身やその人を取り巻く環境、世界の一つの表れでもあると思うし、その意味で彼の音楽的趣向や人間的な指向の多様さがこのアルバムにも素直に現れているのだろうと感じた。
シンセサイザーの奇妙な音と、彼の喉から絞りだされたダウナーな雰囲気をまとった声の重なりが、懐かしさと同時に、この世界の物理的な重量から解放されたかのような精神世界を思わせる。
楽しげでありながらもどこか愁いを帯びた彼の声と軽妙なメロディーの相互関係は、ある種のギャップを生んでいる。
それは、ポップでありながらも軽やかさだけではない、彼独自の人間性からにじみ出る、創作や人生における態度の表れのようにも思える。
ちなみにこの作品は通常のブラックヴァイナルとカラーヴァイナルの2パターンがあり、自分はカラーヴァイナルを買った。
ネット上には「カラーヴァイナルはブラックヴァイナルに比べて音質が劣る」という意見も散見されるが、この作品において特にカラーヴァイナルだから音が悪いと感じたことはなかった。ブラックを聞いていないので、比較はできないが。
他のアーティストのアナログ盤と比較しても音質的に劣っているとは感じない。
アルバムジャケットに配された「ワンピースの黄色」「チェーンソーの赤」「砂時計の青」という象徴的な三色と同じ色でアナログ盤も配色されており、ターンテーブルの上を回っている様は爽やかな趣があって、魅力的だ。
アートワークの細かいところにまで趣向を凝らした作品。