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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2022年01月31日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 岩波書店 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784000615136 |
| ページ数 | 240 |
| 判型 | 46 |
構成数 : 1枚
はじめに
第一章 日本の死刑制度とその運用
一 現行法における死刑
二 刑事裁判と死刑
三 死刑と量刑
四 死刑とその執行
第二章 死刑制度の刑罰理論的基礎
一 死刑制度を正当化する論理
二 刑罰の本質としての責任非難
三 刑罰制度のあり方を規定する二つのベクトル
四 本書が目ざそうとするもの
第三章 重罰化傾向はなぜ生じたか
一 平成時代における刑法思想の変化
二 立法裁判実務行刑実務に見る重罰化
三 永山事件と光市母子殺害事件
四 重罰化の要因と背景
第四章 被害感情と現行の刑罰制度
一 被害感情とその量刑における考慮
二 被害感情の充足を阻むものとしての責任非難
三 被害感情と責任非難の対立関係
四 再考――刑法は何のためにあるのか
第五章 同害報復から規範の保護へ
一 刑法による法益保護のメカニズム
二 刑法は何を保護するのか
三 実害対応型の応報刑論から規範保護型の応報刑論へ
四 ヘーゲルの刑罰理論
第六章 死刑存廃論議に与える示唆
一 実害対応型の応報刑論が導く隘路
二 規範保護型の応報刑論が描く犯罪者処罰の全体像
三 公益実現のための刑法
四 放置してはならない被害感情
補 論 死刑制度をめぐる重要論点
一 死刑のもつ一般予防効果をめぐる議論
二 処罰感情と死刑制度
三 日本人の死生観刑罰観との関係
四 誤判の可能性と死刑制度
五 死刑制度の運用のあり方
おわりに
索引
死刑制度の存廃をめぐっては激しい意見対立が続いている。理論刑法学の卓越した研究者である著者が、刑罰論の観点から死刑制度を考える。死刑存置派、廃止派、あるいは日本の刑法学の通説がともに議論の前提に置く刑罰論=応報刑論の意義を問い直し、その問題点を深く洞察することで、膠着した死刑論議に一石を投じる意欲的な書。

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