ポストパンクの最高峰から新たなロックヒーローへ...。
過去2作が海外メディアから高い評価を得て、現代ポストパンクの最高峰となったダブリンの5人組。シーンの最重要人物ダン・キャリーを迎えた2年振りの3作目。ロックが持つ真の美しさは更に研ぎ澄まされ、これまで以上に暗く、内向的であっても、圧倒されるほどの鋭い狂気を感じさせるほど。内に秘めた闘志を奮い立たせる素晴らしい幕開け(1)から、このバンドこそが久々に現れた本物のロックヒーローと確信する大傑作。
(C)渋谷店:田中 達也
タワーレコード(2022/05/06)
全英2位を記録しグラミー賞/ブリット・アワードにノミネートされた前作から2年、フォンテインズD.C.の新作が完成。アイルランドという自らのアイデンティティを問うサード・アルバム『Skinty Fia』リリース。プロデューサーのDan Careyと3度目のタッグを組んだ今作は、全英2位を記録し、ブリット・アワードとグラミーにノミネートされた2020年のセカンド・アルバム『A Hero's Death』に続く作品となる。
バンドが最初に世界的な注目を集めたのは、2019年にリリースされたデビュー・アルバム『Dogrel』が、その年に最も高く評価された作品のひとつとなり、マーキュリー賞のショートリストに選ばれた時だ。それ以来、彼らはここ数年で最も新鮮で刺激的な若いバンドの1つ、として認知されている。BRITS(Best International Group)、GRAMMY(Best Rock Album)、Ivor Novello Awards(Best Album)にノミネートされた後、バンドはパンデミックのロックダウンから戻り、『Skinty Fia』の作業を終える前に、ロンドンのAlexandra Palaceでのチケット1万枚全てをソールド・アウトさせた。
『Skinty Fia』はアイルランド語で、英語に訳すと「the damnation of the deer(鹿の天罰)」となる。アルバムのカバーには、自然の生息地から連れてこられ、人工の赤い光に照らされた家の廊下に置き去りにされた鹿が描かれている。大きな鹿はアイルランドでは絶滅種であり、バンドのアイルランド・アイデンティティに対する考えは、『Skinty Fia』の中心をなす。『Dogrel』にはダブリンのキャラクター(「Boys In The Better Land」のタクシー運転手等)のスナップショットが散見され、『A Hero's Death』ではバンドがツアーで世界を回る中で感じた疎外感と断絶が記録されているが、フォンテインズD.C.は『Skinty Fia』で、自分たちが新しい人生を別の場所で作り直す中、遠くからアイルランド性を訴えているのだ。D.C.は「Dublin City」の略で、故郷というものが体内に脈々と流れるバンドにとってのこのアルバムは、視野を広げる必要性と、残してきた土地と人々への愛情を解決しようとする姿を見せてくれるものである。
『Skinty Fia』には『Dogrel』の荒々しいロックンロールや、『A Hero's Death』の荒涼とした雰囲気が存在する。しかし、三部作の三枚目となるこのアルバムは、より広大でシネマティックだ。フォンテインズD.C.は常に進化を続けているバンドだ。結果、『Skinty Fia』には、移り変わるムード、驚くべき洞察力、成熟等が内包され、大きく感情移入できる作品へと仕上がった。
発売・販売元 提供資料(2022/02/21)
全英2位を記録しグラミー賞/ブリット・アワードにノミネートされた前作から2年、フォンテインズD.C.の新作が完成。アイルランドという自らのアイデンティティを問うサード・アルバム。三部作の三枚目となるこのアルバムは、より広大でシネマティック。Fontaines D.C.は常に進化を続けているバンド。結果、『Skinty Fia』には、移り変わるムード、驚くべき洞察力、成熟等が内包され、大きく感情移入できる作品へと仕上がった。 (C)RS
JMD(2022/02/18)
全英2位に輝いてグラミーとブリット・アワードにノミネートもされた名作『A Hero's Death』から2年、みたびダン・キャリーと組んだサード・アルバムはアイリッシュという自分たちのアイデンティティーを問う作品だという。自然界にいるべき鹿(故郷のアイルランドでは絶滅危惧種だそう)が住宅の廊下に佇む様子を描いたジャケはそんなテーマや彼ら自身を取り巻く状況の表れなのだろうが、中身も過去2作と比べてさらにグッと成熟した作りになり、淡々とした歌唱や陰鬱さに覆われた演奏の輪郭もバンドの心象や現在のモードを如実に表明するかのようだ。先行カット"Jackie Down The Line"にあったスミス/モリッシー感は"Big Shot"や"I Love You"などにも顕著で、出口のなさげな"Nabokov"で終わるのも最高。
bounce (C)香椎 恵
タワーレコード(vol.461(2022年4月25日発行号)掲載)