スワヴェク・ヤスクウケに続くポーランド・ピアノ音楽シーンの大きな才能が登場。ミニマルで美しいピアノに弦楽が絡む幻想的なピアノ・ミュージック。本作は深夜から夜明けまでの時間を描写した映像的な作品で、才能溢れるコンポジションに驚かされる。ミニマルで耽美的なピアノ、そして深みのある幻想的なシンセ・プログラミングをベースに「コン・アフェット・クアルテット」による弦楽四重奏が美しく絡み、曲によっては郷愁感あるトランペットや女性ヴォーカルが参加。ピアノ・ソロでの抒情性溢れるループ的フレイズによって、シンプルな旋律ながらゆったりとレイヤーを重ねていく。 (C)RS
JMD(2021/12/18)
スワヴェク・ヤスクウケに続くポーランド・ピアノ音楽シーンの大きな才能が登場。ミニマルで美しいピアノに弦楽が絡む幻想的なピアノ・ミュージック。
スワヴェク・ヤスクウケやハニャ・ラニ等の現代ポーランド音楽をリードするアーティストを紹介してきたコアポートが、両者に匹敵するクオリティを持つピアニスト、ダニエル・グルパをリリース。全曲シネマティックなサウンド、煌びやかなピアノ・タッチと絶品のアレンジで夢のような時間が訪れる。
ダニエル・グルパは1975年ポーランド西部スレフフ生まれで、17才の時からピアノとオーケストラ、弦楽四重奏のためのコンチェルトを作曲して演奏もした早熟の天才肌アーティスト。以来、作編曲家/ピアニスト、オーケストラのディレクターとして長きにわたり数多くのミュージシャンとの共演や、映画や演劇用のスコアの第一人者として活動してきたが、機が熟すまで自身のリーダー・アルバムは作ってこなかっただけに本国でも話題となっている。
本作は深夜から夜明けまでの時間を描写した映像的な作品で、才能溢れるコンポジションに驚かされる。ミニマルで耽美的なピアノ、そして深みのある幻想的なシンセ・プログラミングをベースに「コン・アフェット・クアルテット」による弦楽四重奏が美しく絡み、曲によっては郷愁感あるトランペットや女性ヴォーカルが参加。ピアノ・ソロでの抒情性溢れるループ的フレイズによって、シンプルな旋律ながらゆったりとレイヤーを重ねていく。
発売・販売元 提供資料(2021/12/16)
ポーランドの現代ジャズ、クラシックを積極的に紹介してきたコアポートから素晴らしいピアニストのアルバムが届けられた。ダニエル・グルパは本作で日本初登場になる作曲家/ピアニスト。アルヴォ・ペルトやフィリップ・グラスに影響を受けたという彼の音楽は、数多くの映画や演劇のスコアを担当したキャリアが生かされた、映像的かつ物語的な内容となっている。全体的にミニマルで叙情的な旋律が目立つ本作のなかでも、すでにPVも公開されているレナタ・プシェミクの美しい歌声をフィーチャーした《私の祈り》の美しさには息をのむ。また、本作は恩田陸の『蜜蜂と遠雷』にインスパイアされたという。
intoxicate (C)荻原慎介
タワーレコード(vol.156(2022年2月20日発行号)掲載)