スピリチュアライズド、3年振りとなる9枚目のアルバムが完成。バンド史上最も「ライヴ」なサウンドを持った作品。 (C)RS
JMD(2021/12/22)
90年代のUKロック・シーンにおいて異彩を放った孤高のロック・バンド=スピリチュアライズドはニュー・アルバム『Everything Was Beautiful』をリリースすることをアナウンス。コロナの為、ロックダウンや孤独の中にある人もいたが、逆境の中、成長した人もいた。「まるで生涯、トレーニングをしているように感じた」とジェイソン・ピアースは語る。彼は孤立への愛について言及した。孤独を「美しい孤独」へと再構成すると、それはそれほど悪いものではない。彼は空の「ローマン・ロンドン」を歩く。そこではサイレンさえ歌うことを止め、鳥のさえずりに満ち、飛行機雲は一切なかった。鳥の鳴き声と散歩しながら、彼は自分の頭の中で鳴っている全ての音楽を聴いて理解しようとした。しかし、この9枚目のアルバムのミックスはまだ、上手くいかなかった。ジェイソン・ピアースは本作で16種類の楽器を演奏し、録音は自分の家だけではなく、11の異なるスタジオで行われた。また、彼は30人以上のミュージシャンやシンガーを雇い、その中には娘のPoppy、長年のコラボレーターであり友人のJohn Coxon、ストリング/ブラスのセクション、Whitechapel Bell Foundryの合唱団/フィンガー・ベル/チャイムが含まれていた。
「様々な情報があったので、僅かな動きにより、ミックスのバランスが崩れた。しかし、何度も繰り返すことが僕にとっては重要だ。制御不能になっているわけではない。繰り返す度に良い物を残す。人はミスを犯すが、そのミスの幾つをも保持する。これが、ある種の達成の方法だ。最終的にそこに行き着く」最終的にミックスはそこに到達し、『Everything Was Beautiful』は完成。『Ladies And Gentlemen We Are Floating In Space』期のライヴ・アルバム、『Royal Albert Hall October 10 1997』以来となるスピリチュアライズド史上、最も「ライヴ」なサウンドを持った作品が生み出された。アートワークは再び、Mark Farrowがデザイン。LPのアートワークからはピル・ボックスを作ることが出来る。
スピリチュアライズドは英ラグビーの伝説的なバンド、スペースメンのメンバーであったジェイソン・ピアースを中心に、1990年に結成。1992年にデビュー・アルバム『Lazer Guided Melodies』をリリース。1997年には名盤『Ladies And Gentlemen We Are Floating In Space』を発表し、その後もアルバムのリリースを続ける。2005年、ピアースは重病を患うも、2008年、復活作『Songs In A&E』をリリース。2018年9月には目下の最新作となる8枚目のアルバム『And Nothing Hurt』をリリースした。
発売・販売元 提供資料(2021/12/13)
約3年半ぶりとなる通算9枚目のアルバムが到着。近作は比較的シンプルな作品が多かったが、今回は30人以上のミュージシャンやシンガー、合唱団が参加。ストリングスやホーンも含め、多数の音を積み重ねた、いかにも彼ららしい作品で、それらを見事に配列した壮大で広がりのある音像が非常に美しい。作品全体にあるライヴリーな感覚も素晴らしく、彼らの90年代の名作群に通じる快作と言っていい。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.459(2022年2月25日発行号)掲載)